凧揚げ大会と菊コンテスト

私が通っていた岐阜の田舎の小学校では、
冬休み明けの新学期に、凧揚げ大会と菊コンテストがありました。
冬休みのあいだに凧を手作りして、
秋に配った菊の苗鉢を、おうちで丹精してきなさい、
というのが高学年の冬休みの宿題だったのです。

さて、山の上の学校の、やたらと広い校庭で凧揚げ大会です。
ここで凧の出来の差は歴然。
たいていの子は、市販の竹ひごで作ってきましたが、
竹を切ってきて鉈で縦に割って、という本格仕様の子もいます。
喧嘩凧や連結凧など、その子たちの凧の飛びっぷりの凄いこと!
空にいつまでも残っている名人凧たちを、みんなで応援したり、
操縦を手伝ったり代わってもらったり。
この凧名人の子たちの父さんや爺さんも、凧名人なんだろうな、
いいなぁ~(うらやましいな)と思ったものでした。

さて、菊コンテストでも出来は歴然。
入賞作品たちは、それはもう絵に描いたような立派な大輪の菊でした。
一輪だけ残して摘花して、肥料や日照も考えて…。
このコンテストでも地元の農家の子たちの大勝利です。
私たち新興住宅地組の菊はヒヨヒヨ。摘花していないし肥料もどうだったか。
もう同じ菊とは思えなかったです。
こんなに違うのねー。丹精ってすごい。
ここでも、名人芸って一代にしてならずね、と思ったものでした。

あれ?
うちの両親も農家の出じゃなかったっけ?
凧や菊とはまた違う名人芸を受け継いでいますけどね。

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