月別アーカイブ: 2017年4月

ルーツが東北でよかった

母が小学校に入学したときのこと。
入学のお祝いと言えば下駄だったのだそう。カランコロンの木下駄である。
卓袱台の上に、お祝いの新品の下駄がいくつも並べてあって、
それはそれは嬉しかったのだとか。
すぐに履ける子ども下駄、もうすこし足が大きくなってから履ける下駄と、
小さいのや大きいのが卓袱台に並んでいたそうだ。

どうして下駄なの?と聞いたら、
うーん、いくつあってもいいからじゃないかなー、の返事が。
それに、下駄だったら手に入れやすかったと思うよ、と言った。

母の実家は宮城の蔵王の麓である。
玄関を出たら江戸時代の旧街道で、
昔は馬車や荷車の往来で賑やかだったそうな。
へー、あの静かで広くもない道がねぇー。
私はふと思いだした。

母の実家から路に一歩出たら、足元にポォーと光る何かがある。
何でもない側溝に蛍がいたのだ。
その光が灯るテンポは、岐阜の山奥で見た蛍よりもゆっくりだった。

お手をどうぞ

アイメイトのサンダーと歩いていたら、工事現場に差し掛かった。
「お手をどうぞ!」と、警備のオジサンが言った。

…これは新しい。
誘導の基本は「肘に掴まらせてもらう」なのだけれど、
「お手をどうぞ」の言葉に、私は咄嗟に反応したみたい。

そう、舞踏会のような、
高く上に向けた掌に、指をのせる、
ダンスフロアの中央に向かうポーズのアレである。
私は、軍手のオジサンのエスコートで工事現場を通り抜け、
お礼を言って先に進む。

しばらく行ったらサンダーが止まって動かない。
どうやら、新たな工事現場らしい。
こちらには警備の誘導の人がいないようだ。
さて、どうしようかなーと思っていたら、
路の向こうから人が駆け寄ってきた。

「あの、お手をどうぞ…」
若いお嬢さんである。
またも舞踏会のポーズになっちゃって、
今度は、お嬢さんのエスコートで工事現場を通り抜けたのでした。

道行く人との「やりとり」は、
まるでダンスのようね。

みにみに 見にきてね

南から風が吹くようになってきた。
道端にシロツメクサの花も咲き始めたし、
パセリやセロリ、ミントなんかも食べたくなってる。
春はど真ん中じゃないかしら。

お花見にかける金額が最も多いのは青森県なのだそう。
なんか納得。
梅と桜と桃が同時に咲いてしまう北国は、
そりゃもう、待ちに待った春なんだろうなぁ。
(花も嬉しかろ)

矢野顕子 – 春咲小紅 – YouTube

やる気が起きないときは「作業興奮」を上手く使ってみよう

毎日のように、アイメイトのサンダーと歩いているのだけれども、
たまに「めんどくさいなー」という日もある。
日頃の習慣や、自分の好きなことでも気がのらない時ってあるもの。

しかし、やり始めるうちに「ノッてくる」ことはよくある。
これを作業興奮というのだけれど、
やる気が起きるまで待つと起きないのに、
やり始めると、やる気が起きてくるという仕組みが脳にはある。
まずは手を、足を動かして、その作業を始めてみる。
アイドリングしているうちに「ノッてくる」ってこと。

糸井重里さんが作業興奮について言っていたことで、
「なるほどなー」と私が思ったことは、
風呂に入るのが面倒でも、
入浴してみたら、入浴したことを後悔したことがないって話。

そうそう、そうよねー!
私も、とりあえず歩きに出て帰ってきて、
「歩きに行くんじゃなかった!」と思ったことは、そういえば一度もない。
たとえば他にも、
「歯磨きするんじゃなかったな」とか、
「掃除なんかするんじゃなかった」と後悔したことない。
だって気持ちいいし、やっぱり「やって良かったな」なんだもの。

僕はいちいち満足したい

野球に疎くなった私だけれども、
今でもイチローは大好きだ。

何年か前に、5分くらいのイチローのテレビシリーズ番組があった。
一問一答形式で、ゲストとイチローが答えるのだけれども、
ゲストの中村獅童さんの回が印象的だった。

「満足することはあるか?」の問いに、
「満足することはない」と即答した獅童さんに、
イチローは「うへぇー」という顔で驚きながら腰かけていたソファにのけ反って、
姿勢を戻して、こう言った。
「僕はいちいち満足したい」

私はイチローの反応にハッとした。
ひとつひとつ、コツコツと、
その達成に「やったぁ」と歩を進めていたら、
気がつけば「こんなに遠いところ」に来ていた、ということなのか…。

道のり(プロセス)を楽しむことにおいても、
「天才イチロー」なんだなー、と思ったのでした。

季節はかわっていくのね

二週間ほど、関西と北関東に行っていたのだけれども、
居ないうちに、名古屋は雨がたくさん降ったようだ。
帰ってきたら桜は満開、いつのまにか季節がかわっていた。

浅田真央は、私の好きなスケーターのひとりだった。
(ちなみに一番は、サーシャ・コーエンちゃん)
地元のテレビでは、真央ちゃんの高校や大学の入学式がニュースになっていた。
まぁ!こんなに大きくなって(美しくなって)
まるで親戚みたいな気分になったりしてね。
その映像に桜もあったかどうか憶えていないけれど、
真央ちゃんの姿に、淡いピンク色が重なって見えたのは気のせいだったのかしら。

名古屋の桜は今週いっぱい、
やがて緑がもくもくと育つ季節になる。