カテゴリー別アーカイブ: アイメイト(盲導犬)と暮らす

4年半やってみた「洋服のユニフォーム化」120回着たL.L.ビーンのネルシャツはどうなった

秋から春先までフランネルシャツをずーっと着てる。たまにセーターやフリースを着ることもあるけれど、L.L.BEANのタータン柄のフランネルシャツばっか。一年の半分はこのネルシャツを着てる訳なんだけど、3枚のネルシャツをローテーションしているので、月に10回ずつ着てるとして、10回×6カ月で60回。で、それを2年やったので、一枚あたり120回着た計算になる。ユニフォームとしてコスパを考えるととっても優秀。ビーンのネルシャツは定価が8000円くらいなんだけど、いつもセールで買ってるから6000円くらい。120回あたりの単価は50円。一日50円とは、もう十分に元をとったのでは。
しかもまだ全然着れそう。120回着たということは120回洗濯したということなんだけど、ほつけもせず、破れもしてない。すごいぜビーンのネルシャツ!なんて丈夫なんだ。ネルシャツはカウボーイや農場や牧場仕事のウエアだから当然といえば当然なんだけど、ユニクロとか無印のネルシャツはこんなに耐久性はないんだよね。それに、同じネル素材なのにあたたかくない。ビーンのポルトガル製のコットンフランネル生地は厚くもなく薄くもなくて、厚みのわりに断然あたたかいのだ。

それにL.L.BEANのネルシャツは、着こんでいくと風合いが変化する。はじめはフワフワ。もう幸せのMax。で、30回くらいでフワフワ感はなくなって、60回くらいからパリパリというかパサパサになって悲しくなるんだけど、実はここからなのよ。パサパサの次はゴワゴワになり、ゴワゴワを超えれば少しモコモコしてヌメリ感のあるソフトな風合いになるのだ。(←いまココ。袖と丈は数センチ縮んだけど、これは想定内。ビーンのネルシャツは日本サイズと米国プチサイズと米国レギュラーサイズとあって、日本サイズと米国プチは着丈が短い。新品で着丈ジャストの日本サイズを買ったら、丈が縮んでツンツルテンになった経験から、縮みを見込んで米国レギュラーサイズを買った。アメリカのコットン服の丈が長いのは、縮みありきだからという説は本当かもしれない。素材の風合いを育てて、着丈や袖丈も自分の身体にあわせていくのは楽しい。このままずっと着ていったらどうなるのかな?でも、あの新品のフワフワの幸せMaxが恋しいので、セールで次のフランネルシャツを買った。赤チェックの定番柄のロイヤルスチュワートを2枚。いま着てるブラックウオッチも大好きでセールで買おうとしたら、もうサイズが残ってなかった。なので、引き続き育てていくことにした。何年着られるのか実験してみよう。ところで、赤いタータンのロイヤルスチュワートを着てアイメイトと歩くと、おじいさま方に声をかけられる確率がグンと上がるのは何故なのか。

4年2カ月やってみた「洋服のユニフォーム化」 ジーンズを総入れ替えした話

年末だからというわけでもないんだけど、新しくジーンズをドーンと買って、古いジーンズをドーンと処分した。冬用・夏用・オールシーズンの合計8本の入れ替え。

なにも一度に取り換えなくてもいいのだけれど、一度に取り換えたい理由があった。まず、アマゾンが7日間のブラックフライデーセールをやってたから。次に腰痛問題。今まで履いてたエドウインのc17のスキニーは、美尻&細見え効果があって、すごく気に入ってたんだけど、その抜群のサポート力ゆえに長い時間履いてると腰が痛くなる。これはC17のジーンズが悪いのではなくて、小さいサイズを選んでいた私が悪いのだ。ストレッチジーンズなんだから履いてるうちに伸びるだろうと、ギリギリ履けるピッチリなサイズにしたのに、2年たってもちっとも伸びなかった。ストレッチジーンズとして優秀だわ!と感心したけど、だったらもうひとつ大きいサイズにしたのになぁ。そんなこんなで、2年履いてたのだけど、先月あたりからどうにも我慢ならなくなってきた。「ああ、もうキツいのヤダ!」と、いま履いてるのを脱いでブン投げるくらいの勢いで新たなジーンズを購入した次第。詳しく書くと、伸びなかった(というか縮んだ)のは、C17のスタンダードスキニーで、ユルユルに伸びたのはサマーモデルのスキニー。きついジーンズは腰痛によくないのはもちろんなんだけど、ゆるくなったジーンズも、づり落ちないようにヘンな歩き方になって腰によくない。

ということで、次なるジーンズは、C17と同じエドウインの、ブランドの最上位ラインのサムシングにしてみた。今は冬だからサムシングの暖パンスキニーしかまだ履いてないんだけど、ジャージーズじゃないのにすごーく楽。え?なに?履いてないみたい。ようやく腰痛から解放。よかったよかった。

さて、以前にもジーンズは2年周期で交換してると書いたけど、これにも理由があって、まず、私は季節ごとに2本のジーンズを回しているので消耗が早い。目が見えてないので、型崩れや色落ちの加減に気づきにくい。最低限の身だしなみとしてジーンズは2年で交換が妥当なライン。
それに、まだ履けると思っても、ジーンズは流行サイクルが短いらしい。たとえば、同じスキニーでも股上が浅い流行期と深い流行期があったり、お尻のポケットの大きさや位置も年によって微調整するというのだ。何年も前のジーンズを履いてるのを見た人は、詳しい理由は分からなくても「古いの履いてる」と分かってしまうのだとか。

私はファッションの流行に昔からあんまり興味がなくて、おまけに目が見えなくなったので、時代遅れにならないように気をつけなくちゃいけない。でも、めんどい。私みたいに面倒がり屋に手っ取り早いのは、ボトムスを数年で総入れ替えすることなんですって。アウターやトップスよりも断然トレンドがはっきりわかるボトムスを数年で入れ替えるだけで、今っぽい印象になるのだとか。「そんなこと常識だよ」と言われそうなんだけど、90年代のビンテージジーンズブームを過ごした私は天地がひっくり返るくらい驚いた。確かに、コットン100%のジーンズならいざ知らず、ウレタン入りのストレッチジーンズは長くもたない。もって3年。もしかして私、ジーンズ業界に乗せられてる?

4年間やってみた「洋服のユニフォーム化」アウター・コート編

4年かけてアウターとコートを買い替え。
長く着ることを第一に考えたらこうなった。

ユニクロ×ルメール マウンテンパーカ→パタゴニア トレントシェルジャケット
晴雨兼用。腋の下に通気ファスナーがついてて、開けると蒸れない。よくできてる。

ユニクロ ULダウンジャケット→パタゴニア ダウンセーターパーカ
やはり本家。軽里温かさが段違い。胸ポケットに本体を押し込んで入れると驚くほどコンパクトになる。

ユニクロ エアテックジャケット→パタゴニア ナノパフジャケット
やはり本家。着る期間が長い薄手の化繊中綿ジャケット。洗濯機でガラガラ洗えるし、すぐ乾く。

コロンビア ボアフリースジャケット→パタゴニア クラシックレトロxフリースジャケット
防風すごい。腰ポケットジップを開けるとメッシュ構造の首元まで通気して蒸れない。よくできてる。

ユニクロ ウールブレンドダッフルコート→L.L.Bean ラムウール七分丈ポロコート
裏地がシンサレート中綿。ウールコートなので重いけど、めちゃ温かい。ビーンは寒冷地のメイン州のアウトドアブランド。

ユニクロU モッズコート→サンヨー 100年こーと
はじめての本格トレンチ。清水の舞台からダイブして購入。

…長持ち&機能性で選ぶと、パタゴニアばっかりになっちゃった。
30年前に買ったパタゴニアのペラペラのウインドパーカ(フーディニジャケットの前モデル?)がまだ現役なので、耐久性は実証済。ダウンセーターもナノパフもレトロXも10年は着られるはず。
サンヨーの100年コートにいたっては10年どころじゃない100年ですからね。
長く着ることを第一に考えたの、よーく分かるでしょ 笑。
先にアタシが寿命をむかえてしまうであろう三陽商会の100年コートは、
永久修理サービス(有料)があって、きちんとお手入れをすれば子や孫まで着ることのできるクオリティ。
ヨーロッパの人がグランパやグランマの、おじいちゃまやおばあちゃまが着ていたコートをリフォームして着てるのとても素敵だなと思ってた。
私は子も孫もいないので、154歳まで責任もって着るです(去年54歳のとき買ったので、あと99年)

そうそう、パタゴニアのウエアも修理(有料)してもらえる。ガシガシ着てほつれたら修理に出して、いよいよ着れなくなったらパタゴニアが回収して、リサイクル繊維になり、またパタゴニアウエアとして生まれ変わるのだ。
私が買ったダウンセーターパーカは、海洋を漂流するゴミになった漁網を回収した繊維を100%使用。ちょっと混ぜました、じゃないのが凄い。パタゴニアこういうとこ、ホントかっこいいんだ。
(長く着たいと思える服って、品質や機能ももちろんだけど、物語があるよね。)

スニーカーとWBCの頃 3年半やってみた「洋服のユニフォーム化」

秋冬用のスニーカーを買い換え。
私は秋冬用と春夏用と、それぞれ2足づつスニーカーを持っていて、3年で履きつぶしているのだけれども、今年は秋冬用のスニーカーが交換のタイミングになる。
秋になってから新品を買って交換すればいいかなと思うけど、結局、春に秋冬のスニーカーを買い換えてしまうのは、春の訪れが新たな気持ちにさせるからだろう。

…なーんてね。春は秋冬素材の靴がセールになるからまとめ買いしてるのでした。
そこで、次なる秋冬スニーカーをアマゾンで探していると、トルナットレザーのジャックパーセルと、オーラ社のスエードのジャックパーセルがセールになってるではないですか。しかもマイサイズに「残り1点お早めに」の表示。
どちらも本革仕様の限定モデル(通常モデルは合成皮革)なので、リーズナブルなコンバースにしてはお高くて迷っていたら、WBCで日本が優勝して、全く試合を観てなかったにも関わらず「えーい、お祝いだ!」と、アマゾンで2足買いしてしまったのでした。WBCの経済効果は600億円らしいけど、私もちゃっかり便乗しちゃった。ぜんぜん観てないのに。

WBCを観戦しなくなったのは途中で目が見えなくなったのもあるけど、第1回大会と第2回大会で応援に気合が入りすぎてエライことになったから。
第1回大会は福留が、第2回大会はイチローが大ブレーキになって、最後に福留もイチローもここぞという場面で打って活躍して優勝したんだけど、福留とイチロー好きの私は生きた心地がしなくて胃腸炎になってしまったのだ。それからは観てない。観てないけど気になることは気になる。そのソワソワ感が私の場合「スニーカーを買う」行動に向かわせてしまうのだけど、ちょうど買い替えのタイミングなので、WBCが3年に一度の開催でよかったなぁと勝手に思う。ところで、なんで3年に一度の開催なの?

再掲*エスカレーターの「暗黙のルール」を考える

5年前の記事の再掲になります。
5年前に比べて、エスカレーターに立ち止まって乗る人が増えてきたような気もします。
名古屋市の条例化でさらに周知されるとよいなぁ。

***ここから再掲
エスカレーターの「暗黙のルール」を考える
2017年7月5日アイメイト(盲導犬)と暮らす, 地域や福祉編集

エスカレーターは真ん中に立つのが、設計上よろしいそうだけれど、
日本では東と西で左右の違いはあれど、片側に寄って、
空いた側は急ぐ人の「追い越し車線」にする暗黙のルールがある。
しかし、この暗黙のルールに困ってしまう人たちがいる。

たとえば、お子さんやお年より、怪我や障害をお持ちの方と一緒の方は、
手をつないだりして、並んで安全に乗りたい。
白杖を利用する視覚障害者や、松葉杖や歩行杖を支えにする方は、
杖をを持っていない側の手でベルトを掴みたい。
バランス機能の関係で、安定する側が決まっている方もいれば、
どちらかの手でしかベルトに掴めない方もいる。

しかし、「迷惑をかけるから」と、暗黙のルールを気にして、
周りに合わせて乗っている人も人知れずいるのだ。

そんなムードを変えていこうよと、
「立ち止まって乗りたい人もいる。立ち止まる勇気をひろげよう」と
東京都理学療法士協会が呼びかけているそうだ。

さて、私の場合はどうかというと、
サンダーと並んでエスカレーターに立ち止まって乗る。
後ろの方は、左右どちらからでも追い越しができないのだけれども、
「どいて下さい」と言われたことも、無理やり通って行った人に遭遇したことも、
そういえば…、ないんだなぁ。ない。なかった。
後ろの知らない人と犬談義になったことなら、結構あるんだけど。

これは名古屋の良いところ、東京ほど過密じゃないというのもあるし、
サンダーが相当に目だって分かりやすいのもあるだろう。
その人の安全なエスカレーターの乗り方が、
ごく普通に自然にできる街になりますように。
***再掲ここまで

エスカレーター「歩かず立ち止まる」義務化、全国2例目の条例制定目指す名古屋市 #社会 8:15:03 – 読売新聞オンライン

これはうれしい。

***記事より
 エスカレーターの安全な利用を促そうと、名古屋市は、歩かず立ち止まって乗ることを義務付ける条例の素案をまとめた。来年2月の市議会定例会で条例案の提出を目指す。同様の条例は、埼玉県が昨年10月に施行しており、市によると制定されれば全国2例目という。

 市内の駅や商業施設などにある全てのエスカレーターが対象。急ぐ人のために片側を空ける習慣が定着しているが、素案では「立ち止まった状態での利用」を義務付ける。管理する事業者にも周知義務を課す。罰則は設けない。

 市が今年6?7月に実施した市民アンケートでは、エスカレーターを「歩いて・走って利用したことがある」と答えた人が67%に上った。利用中の事故で救急隊員が出動した事案は2021年度に133件あり、市には「後ろから駆け上がってきた人にぶつかられて怖い思いをした」などの声も寄せられているという。

 近くホームページなどで素案を公表し、意見を公募する。

3年やってみた 洋服のユニフォーム化「好きな色と似あう色 そしてオーラの色」

この10月で洋服をユニフォーム化して3年になる。
春秋はセントジェイムスのボーダーバスクシャツ、
夏はその半袖タイプのバスクシャツ、
冬はL.L.Beanのタータンチェックのフランネルシャツ
季節別にトップス3~4枚を着まわしているけど、
飽きるどころか、「もう一生添い遂げよう」って思うくらい。
もともとボーダーシャツとフランネルシャツは大好きでいろいろ買ってたけど、
セントジェイムスのボーダーシャツとビーンのネルシャツは他とは別格だと思う。
どちらもロングセラーなのは納得しちゃう。

少なめの枚数で着まわしているので、
洋服の買い換えタイミングが数年でやってくるんだけど、
(セントジェイムスのウエッソンは10年くらい大丈夫)
気になる色が数年前とは違うことがある。
同じ色を買い換えることが多いけど、
今の気分の色というものがあるのだろう。

よく「好きな色と似あう色、どっちを選んだらいいのか」論争があって、
好きな色と似あう色が同じならいいけど、
別ならどちらを選ぶか迷ったら、
「好きな色でいいじゃん」なんだけど、
どうして好きな色がこの色なんだろうかと考えると面白い。

沖縄在住の、スピリチュアルな精神科医の
越智啓子先生の過去世療法を受けた時のこと。
「不思議ですが、
無意識に過去世にまつわる服でいらっしゃることがあります。」とおっしゃって、
ハッとして自分の服を見たら、
タイのお坊さんの袈裟の色と同じ黄色のTシャツではないですか。
このTシャツは普段はあまり着ていなかったのに、なぜか着て来ちゃったのだ。
「ね?自分でもわかりましたか?
今世でもガムランミュージックが好きだったり、
イカットの布を買ったりしてたでしょ?」と言われて、
実際にガムランが好きで、イカットを部屋の壁に吊るしてた時期があって、
なんで知ってんの!?と驚愕したのでした。

そういえば、20代の頃は黄色が好きでよく着ていたけど、
30になると黄色が似合わなくなって着なくなったっけ。
若いころは肌がつるピカだから何色を着ても似合うけど、
いいオトナになってくるとそうはいかなくなる。
明確に似合う色と似あわない色がでてくる。
私はパーソナルカラーのブルーベースタイプなので、
イエローベースの色
(イエロー ゴールド グリーン オレンジ ブラウン)が似合わない。

好きな色、似あう色に加えて、オーラの色を考えるとさらにややこしい。
私は20代と30代にオーラカラーを診断してもらったことがあった。
20代はオーラが見える訓練を受けたセラピストさんの判定で、
30代にはオーラ写真を撮ってもらったのだけど、
どっちも基本がイエロー、
オレンジとレッドが入って、
ゴールドがチラチラ周囲にまぶしてあって、
頭の上に白い柱が立っていた。
ビタミンカラーというか、フルーティーというか、
良く言えばポップ、悪くいえば子どもっぽい感じ。。。
「…ところで、この白い柱はなんですか」と聞いたら、
「つながるホースです。」と言われたのでした。
つながるのが神様だったか、お空だったか、宇宙だったか忘れてしまったけど、
たまにホースの存在を思い出す。
たぶん忘れてしまうと、ホースが細くなり消えてしまうような気がする。

オーラの色が一生同じなのか、
それとも、その人の変化とともにオーラの色が変わっていくのかは知らない。
だから、今のオーラがどの色なのかわからないけど、
一生オーラの色が変わらないのなら、私はイエローのオーラなのだろう。
私の場合、イエローカラーのイメージでキャラを全開にすると失敗することが多い。
なんか違う人になってるみたいな違和感があって、疲れてしまう。
本質はそうかもしれないが、
意識してむきだしにはできないのが本質なのかもしれない。
杏仁がタネの奥深くに隠されているように、
無意識ににじみ出てしまうのが、その人の本質なのかなと思う。

話を服の色に戻すと、
私は紺と白を選んで買うことが多くなった。
似合う色と、人にどう見られたいのかを考えてのことなので、
好きな色と時々違うこともあるけど、
好きな色は心のなかでいつでも着替えられるからいいのでした。

アイメイトと歩く全盲の私が選ぶ靴底の話/「目の見えない人は世界をどう見ているのか」伊藤 亜紗(著)

新しいキャンバススニーカーをはいて、アイメイトと1時間ほど歩く。
歩きながらチェックしたのは、
新しいスニーカーの底の感覚なんだけど、
このジャックパーセルは路面の情報が「見える」ので合格。

目の見えない私にとって、足裏はセンサーだ。
このアスファルトに小石と砂の混じった箇所を過ぎると、まもなく信号だ。
石畳の次に土の道、
アイメイトが横断歩道のコーナーで止まったら道路を渡って右、
点字ブロックがある歩道の先は駅。
このようにして、路面の変化を地図にしているのであります。
なので、足裏の触覚を邪魔しない靴底が好ましく、
私はローテクなスニーカーを選んでいる。

ナイキのエアマックス系のハイテクなスニーカーは衝撃を吸収するけど、
肝心の感覚も吸収しちゃうし、
トレッキングやハイキングシューズに使われているビブラムなどの靴底は、
その硬さゆえに、触覚としての繊細さは欠ける。
大工さんや、足場を組む職人さんが、
薄くしなやかな地下足袋をはいているのは、
バランスをとりやすいのと、
足元を見なくても触覚で分かるから。

ということで、地下足袋チックなローテクスニーカーがいい。
適度に柔らかな薄底、
そして、底面が全体に平べったい。これ重要。
接地面が大きければ大きいほど、センサー部が広くなるから。

足元を見ずに作業する(しかも不安定な場所で)といえば、
揺れる(しかも濡れている)デッキで作業するヨットマンや、
スケートボードの上でアクロバティックな技をくりだすスケーターを連想するけど、
デッキシューズやスケーターシューズの底は、ベタっと平たいではないですか。
滑らないというのもあるけど、
ノールッキングでボードのどこに足がかかっているかわかるから、
フラットソールのバンズのスニーカーを選ぶスケーターは多いそう。

デッキシューズやスケーターシューズのソールは昔ながらのゴム底で、
この昔ながらのゴム底製法(バルカナイズド製法)のスニーカーを、
見た目の古めかしさとかシンプルさから、
長年にわたり、私は愛してやまなかったのだけれども、
芽が見えなくなってから、こんなに役にたつとは。
余談ですが、ナイキのコルテッツや、アディダスのカントリーなどはローテクスニーカーに分類されますが、
バルカナイズド製法ではありません。コルテッツもカントリーも大好きなんだけどね。

さて、昔ながらのゴム底といえば、
おなじみコンバースのオールスター。
底が薄く平べったくていいけど、キャンバスモデルのクッション性は皆無。
レザーモデルのオールスターには、フカフカなカップインソールが標準装備されていて、
秋冬の靴は一生、オールスターレザーだと決めているんだけど、
ペラペラなインソールのキャンバスモデルのオールスターは、五十路の私にはつらくなってきた。
なので、改良版のキャンバスオールスターの軽量モデルを3年はいていた。
底がゴムではなくEVAだから、クッション性も最高で軽くて柔らかくて楽ではあるけど、
楽なのと、楽しいということは別なように、
次もコレにするかといえば、ちょっと違うかも…。

ということで、春夏のキャンバススニーカー買い替え時を機に選んだのが、
コンバースのジャックパーセルだったのでした。
同じくバルカナイズド製法のスペルガ2750と迷ったけど、
いいですよ、ジャックパーセル!
インソールがキャンバスオールスターより格段によいので、ごむ底の割りにはきやすい。
適度な柔らかさと屈曲性、何より底面が全体に平べったい。
宙に放り投げたら必ず底から着地するんじゃないか、
というくらいソールが重いですが、
はいてしまえば不思議と重さを感じない。
どれだけいらっしゃるか分かりませんが、
ニーズに合う方におすすめいたします。

さて、今回ご紹介するのは、
全盲の私が音声図書で読んで目からうろこが落ちた本。
この本がユニークなのは、
福祉的な切り口ではなく、感動を売り物にもしてなくて、
極上の身体論になっていること。
目が見えなくなって新たに獲得する身体の感覚と使い方って?
使われなくなった視覚脳の新たな仕事は?
いやぁ、エキサイティングに面白い本!

目が見えない人が、どう世界を「見て」いるのか。
見えないのに見るとは、これ如何に?
たしかに、私は足裏から感じ、世界を見ている。

***
「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
伊藤 亜紗(著)
光文社新書/2015年

2年半やってみた「洋服のユニフォーム化」 春夏のジーンズとキャンバススニーカーの買い替え

春夏用のジーンズとスニーカーをまとめ買い。
ジーンズは2年ぶり、キャンバスのスニーカーは3年ぶりの買い替えになった。

ジーンズもスニーカーも多少は古びてきたけど、
「今年もいけるだろう」と衣替えで出して着てみたら、
昨年とは別物のような着用感で、驚きのあまり爆笑してしまった。
ウレタン混のジーンズはストレッチが戻らず、
キャンバスのスニーカーは足裏が痛い。
服や靴の寿命は数年と言われてるけど、そうかもしれない。
ジーンズもスニーカーも、少ない数で回したので使い切った感がある。
…うむ。よろしい。今までありがとう!
潔く新品と交換できるのは気持ちがいい。

というわけで、春夏用のジーンズとスニーカーは総入れ替えになったのだけれども、
この先2~3年の春夏のユニフォームなので、慎重に次を選ぶ。
ジーンズは引き続き、エドウインC17のサマースキニーと、真夏用のカプリパンツを各3本。
一方、スニーカー選びには迷いに迷った。
私には30年ほど何足も履きつぶしてきた、
コンバースオールスターの大定番があるけど、
たまには違うのも履きたくなる。
結局、またオールスターに戻っちゃうのが常なんだけど、
その安心感も含めて候補になったのは、スペルガとジャックパーセル。
スペルガは視力があるうちに見たことがなくジャックパーセルにした。
元・スニーカー好きの私ですが、ジャックパーセルは初めて。
なので、サイズ感が分からない。
昔に見た記憶からオールスターよりは幅広だろう、
いや、ジャックパーセルはインソール入りだから中は狭いはず、
あーだこーだ考えるんだけど、それが楽しい。
靴屋で試着して買えばいいんだけど、
昔に一生分は靴屋に通ったので、もういいやって感じなのだった。
エイ!とアマゾンで購入。

で、届いて箱を開けるとキャンバス生地とソールのゴムの匂いがひろがった。
いつも真っ新のスニーカーの匂いにワクワクしちゃう。
靴紐をホールの下から通すか上から通すか迷いながら、
結局アンダーラップ結びになっちゃうのもいつものことだ。
意外と細身なのねと思いながら足を入れるとジャストだった!
オールスターと同じサイズにして正解。ちなみに25ハーフ。
JPの方がインソールの厚さ分すこしタイトな印象。
今は目がみえないので、爪先の「スマイル」は指でなぞって確認。
白地に紺のスマイルがかわいい。
インソールはフカフカ、オールスターより重いけど歩きやすいはず。いいじゃん!
オールスターに戻れなくなったら、どうしましょう。
さあ、これからいっぱい履きますよ!明日は晴れるといいなぁ。
(なんでこんなにスニーカー好きなら靴屋で働かなかったんだろうか 謎)

2年やってみた「洋服のユニフォーム化」/新しいアイメイトとペアになって2年になりました!

明日で2頭目のアイメイトとペアになって2年になる。
そして、洋服をユニフォーム化して2年。

協会で新しい相棒ワンコと一か月の泊まり込み訓練を受けたのだけれども、
朝から晩までスケジュールでビッシリなので、
一か月の間に着る洋服を厳選して持って行った。
悠長にお洋服のコーディネートを考える暇もないことは、
一頭目のアイメイトのサンダーと訓練を受けた時わかっていたもんね。

歩行指導は午前の部と午後の部と、一般の道路や町で行うんだけど
10月中旬から11月上旬は、
朝は冬のように寒かったのに、昼間は夏日になる日がけっこうあった。
期間中に千葉県に大きな被害がでた台風もあって、
台風の中、アイメイトとずぶ濡れになりながら歩いたのでした。
台風だろうが地震だろうが歩行指導は休まないのがアイメイト協会、
実際にアイメイトと避難しなきゃいけないことだってあるかもしれないからね。
終盤の11月中旬には底冷えがしてくるようになり、
名古屋に住んでいるアタシには練馬は寒かった!

そう、アイメイト協会は練馬にある。
10年前までは大根畑に囲まれていたそうな。
歩くコースは始めは協会周辺や最寄り駅まで、
次に吉祥寺繁華街、ラストは銀座。
バスや電車に乗る訓練、
スーパーやデパートで買い物をする訓練もある。
スタバでお茶したり、サーティワンでアイス食べたりしたけど、
これもアイメイトとお店に入る訓練のひとつ。わーいわーい。

というわけで、吉祥寺や銀座やスタバに行くけど、
たくさん歩くので動きやすい格好でなければならない。
ワンツー(排泄のこと)させたり、ブラッシングしたりと犬のお世話もするしね。
この時期ならではの気温差や天候の変化も考えたうえで、
持ち込んだ洋服はというと…。

・アウター
ユニクロ×ルメールのヨットパーカ(風が強い日や寒い時)、
パタゴニアのポケッタブルパーカー
(カットソーだけでは肌寒い時。バックに常備)、
ユニクロ×ルメールの薄手のモッズコート(雨が降りそうな時。撥水あり)
ユニクロのウルトラライトダウンベスト(協会建物内でカットソーの上に羽織る)
・カットソー
セントジェイムスのボーダーバスクシャツ4枚
(うち2枚は同じ色)
・ボトム
C17のスキニーデニム・同じもの同じ色2本
・靴
コンバース・キャンバスオールスター軽量モデルのハイカット ホワイトとブラックモノクローム・各1足(晴れの日)
コンバース・レザーオールスターのハイカット ブラックモノクローム・1足(雨の日)

…というわけで、
カットソーとボトムと靴は、同一のものを複数枚(個)、
つまり、アウター以外はユニフォーム化(制服化)したのでした。
上にも書いたけど、訓練期間はチョー忙しいので、
服を選んでいる暇がない。やることも憶えることもたくさん。
よって、訓練の一か月、
自分の大定番の服(と靴)を毎日着ることにしたのだ。

これがまぁ、楽なこと楽なこと!
なので、訓練を終えてアイメイトと家に帰ってからも、
洋服のユニフォーム化は続いている。
アウターは劣化してきたので、
ユニクロからパタゴニアかL.L.Beanのアウターに買い替え中。
アウトドアブランドの品質はやっぱりよいし、
セントジェイムスのバスクシャツは、漁師の作業服がルーツだけあって頑丈だなんの。
アイメイトと暮らすアタシに必要なのは、雨ニモ風ニモ負ケズで丈夫な服。
必要かつ、もともと好きだったから、ユニフォーム化して大正解!
パタゴニアやセントジェイムスのパクリをユニクロで安く買うより、
高いけど本家を買ったほうが断然いいとやっと気がつきました 笑。

何かのブログで、
「人生最後の日にはきたくない靴下は捨てる!」
という文章があって「そうよね!」って笑っちゃったんだけど、
人生最後の日に着たい服をいつも着てたらハッピーじゃないか、と思う。
しっかし、本当に好きなものは毎日でも飽きないもんだねー。
昔、遊佐未森のアルバムの帯コピーに
「あきない、たいくつ」というのがあったなぁ。
アナタの「あきない、たいくつ」は何ですか?
(アイメイトと暮らす毎日は楽しくて飽きない!)