「違うこと」をしないこと よしもと ばなな・著

突然ですが質問です。
上は革靴、下は長靴。
な~んだ?

…答えは、L.L.Beanのビーンブーツ。
上半分がレザーで、下半分がラバーゴムでできてるハンティングブーツなんだけど、革靴の履き心地と、長靴の防水性をドッキングしたら、あら不思議、グッドデザインになっちゃった!ラバーで覆われた爪先がアヒルのくちばしに似てるので、ダックブーツとも呼ばれてるんだけど、ほんとかわいい。1911年の創業当時からデザインも製法も全く変わってないとは信じられない。神様が人間をおつくりになったように、最初からビーンブーツはビーンブーツなのだ。

ずっと欲しかったビーンブーツを買ったのは2年前で、なんでもっと早く買わなかったんだろう、買うか迷ってた30年損したなと後悔しきり。ハンティングブーツだから雨も雪も平気。丈夫。見た目に反して軽く柔らかな履き心地で歩きやすい。ゴム底がすり減ったら、上半分のレザーはそのままで、下半分のラバーを交換修理してもらえる。なので、レザーが持ちさえすれば長年履き続けることが可能で、実際に20年30年履いてる人もいる。えーっと、30年後って私は何歳になってるの?明日死んじゃうかもしれないし、100まで生きるかもしれないし。分かっているのは、魂は永遠だということだけ。しかし、私の好みは10代から変わってない。だったら、早く買えよ、なんだけど、「どこで履くんだ?」と思ったり、「あの人にダサいって言われたし」とか、自分の魂の声は聞かなかったことにした。で、ちょっと違うけどデザートブーツを買った。他にも、ほんとはパタゴニアが欲しい。けど高いからパタゴニアのそっくり商品のユニクロを買ってた。安くてラッキーだな、何枚も買えて良かったと顕在意識では思っても、着るたびに潜在意識は「違うよ」と言う。それを無視し続けると、出かけたお店が臨時休業で閉まっていたり、ホットコーヒーをオーダーしたのにアイスが出てきたり、言ったことを違ってとらえられたり。「違うんだけどな」と思うことが起きる。なんで宇宙は私の思うようにならないの?

前書きが長くなったけど(長すぎだ)、よしもとばななさんの「違うこと をしないこと」が目からウロコ級に、自分と宇宙のしくみを解説しているので読んでみて。
みんなカレーを注文してて、自分ひとり別のを頼むのも何だから、ほんとは今は食べたくないけど、みんなに合わせてカレーを注文した。そんな些細なことが積み重なると魂は何も言ってくれなくなるし、自分が分からなくなる。「違うこと」をし続けると、宇宙は「それは違うんだけどな」という事象を返し続けるのだ。

よしもとさんの言う「お饅頭が欲しいなと思ったら、お饅頭がやってくる世界」がある。違うよ、なんで煎餅なんだ?という時は、自分が魂と違うことをやったり言ってるサイン。自己一致とは何か、それが周りや世界や宇宙に何を及ぼすのか?何年も前に出版された対談本なんだけど、これからの新しい世界を創っていくのに大事な視点がいっぱい。

私はHSPを知った時、よしもとさんを最初に思い浮かべたんだけど、よしもとさんが自分の繊細さとどうつきあってきたのかも話していて、HSPの人にとても参考になると思う。よしもとさんのスピリチュアル本で他には「アトランティスの叡智」(よしもとさん序文)や、「光のアカシャ」、ホ・オポノポノについての本もおすすめしたい。
私は小説というジャンル自体がダメで、ダメというか影響されすぎて生活に支障がでるからなんだけど、よしもとさんの小説は絶対に影響受けすぎてしまうと分かるので読まないようにしてる。

さて、ビーンブーツに話を戻すと、ビーンブーツを作ったレオン氏(L.L.Beanの創業者)は、ビーンブーツのビジョンがはっきり見えていた(よしもとさん的には「設定)のだと思う。手にとるようにありありとビジョンが見えるのならそれは本物だ。何も見えないよ、という時は「日常生活で違うこと」をしていないかふり返ってみよう。うーん、私はやっぱビーンブーツが好きなんだな。

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「違うこと」をしないこと
よしもと ばなな
2018/10/12
角川書店

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