「頭に血がのぼる」という表現がありますね。
怒りやイライラが頂点になるとたしかに頭が膨れたような、
まるで脳が煮えているかのような感覚になります。
カーッとなって怒りがおさまらない状態の人に、
「頭を冷やしてこい」なんて声をかけたりしますよね。
これは気功や東洋医学では、
「頭に気がのぼって滞っている状態」ととらえます。
気とは、身体を巡る生命のエネルギーのようなものです。
この気が頭にのぼっている状態は、怒りやイライラの時だけではありません。
日常で考え事を続けている時、とくに悩みや心配を考え続けている時も同じです。
気は普段よく使うところに集まるといわれています。
昔にくらべて思考活動が多い生活を送っていますから、
ほとんどの人が当てはまると言えるでしょうね。
そのうえ、身体を動かす機会も減っています。
巡りが滞ったり、アンバランスになりがちです。
思考活動はたくさん酸素を消費します。
考えが過ぎると、いってみれば脳が酸欠になっている状態です。
この状態では、
同じ考えがループしたり、考えがまとまりにくかったり、
不安や心配しすぎを招きます。
怒りっぽくなったり、イライラも。
これは悪循環ですね。
思考活動の仕事の人、
心配や不安が続いてしまう人、
パソコンや携帯をよく使っている人は、
自覚した時、休憩タイムをとりましょう。
ちょっと歩きにいく。
軽い体操やストレッチをする。
深呼吸する。
何か手作業をしてみる。
どれも身体に意識を戻すことで、頭がクールダウンします。
考えるときには、しっかり考える。
そのためにもメリハリがとても大切です。
次回は、呼吸法をご紹介します。