自分の気持ちに気が付き、相手にも伝わる「Iメッセージ」とは

外国の方は自己主張が上手いなぁ、と思ったことがある。
とくに嫌だと思うことを断る、何か交渉するなどだ。
自分の主張をはっきりと、しかもスマートに。
言った側も言われた側もサバサバ。

その点、日本人は少し自己主張が苦手だったりする。
自信がないからというよりも、
そもそも何を主張したらいいのかすら、よく分からないのではないか。
これは、日本語と他の外国語の構文の違いもあるようだ。

例えば英語だと、
私は嬉しい、私は悲しい、私は怒っている、など
「私は○○。なぜなら○○だから」
というように、「私の主語」のIの直後に動詞がくる。
冒頭に自分の意見や意志、感情から始めなきゃいけない構文なので
「えーっと、私の考えは?」
私の感情はどうかな?」と、常に意識しているようなもの。

対して日本語は、冒頭に自分の意見や意志、感情から始まる構文になっていない。
なので、自分の意見も意志も感情も、常に意識することが少ない。
文章の最後に動詞や、イエスノーがくることもあり、
主張自体もやや弱くも曖昧にもなる。
しかも、周りに合わせるのが美徳とされる社会なので、
自分はどう思っているの??
私は何を感じているの??
なんだか自分でもよく分からないことになりがちなのだ。

ではどうしたら、自分の思っていること、感じていることを、
スマートに伝えることが上手くなるのだろう?
じゃぁ、英語を話せばいいの?ではない。
日本語でも「ある言い方」を習慣にしたらいいのだ。

それは、「私、思うんだけど…」を前置きして始める会話。
まず私という主語をはっきりとさせると、
あなたの(一個人の)考えなのですねと、
相手の心に届きやすくなる。
これは心理学の「Iメッセージ」というテクニック。

反対に「相手の心に届きにくい言い方」は、
「あなた」から始まる「youメッセージ」である。
これは攻撃的な言い方なので、相手に拒絶されやすい。
例えば、「あなたは無神経な人ね」と言うよりは、
「私はあなたにないがしろにされているように思えて悲しい。」
と言われたほうが受け取りやすい。
そして言う側も本心が伝わるものだ。

「私は」の主語の後に、「思うんだけど」を続けると、
自分がいま何を思っているかフォーカスするし、
思ったこと以外は続けられない構文になる。
他にも「私の考えですが…」や、
「私の感じたことですが…」と前置きして会話を始める。
自分が何を思ったり感じているのかイマイチ分からない人にお奨めの習慣です。

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