コントロールドラマ② 「聖なる予言」より

(前回からの続きです)

人とエネルギーや注目を奪い合う、
トラブルやストレスの元となる「歪んだコミュニケーションの癖」のことを、
心理学では「ドラマ」といいます。
自分のコミュニケーションの癖を知ることで、
より良い人間関係と、よりよい人生をめざす方法が、
心理学の「交流分析(Transactional Analysis,TA)」です。
交流分析はとても奥深く厖大なものですが、
少しでも知っていると、人生にとても役にたちます。

この交流分析の「ドラマ」の概念を、
とてもシンプルに知るのにオススメの本があります。
難しい専門書を読むよりもきっと楽しく理解できると思います。

「聖なる予言」 (角川書店)
ジェームズ・レッドフィールド(著)
山川紘矢・山川亜希子(訳)

いわずと知れた世界的ベストセラーで、
日本では20年前に出版されている、
冒険小説のストーリーを持たせたスピリチュアル本です。
偶然の一致や共時性、無意識の働きなど
心理学のエッセンスもたっぷりつまっています。
なかでも多くページを使っているように思えるのが、
無意識にはじめてしまう、他人をコントロールする心理ドラマについてです。
精神世界や心理学になじみのない方でも、
エンターテイメントとして楽しめると思います。
ストーリーを読み進みながら主人公とともに、
心理ドラマのしくみや対処のヒントが分かってくると思います。

まずドラマのタイプの説明を以下にざっと要約します。
***
誰でも、
「攻撃的に無理やり、人の注目を向けさせる」か、
「受身的に人の同情や好奇心にはたらきかけて注目させる」かして、
人は誰しも無意識にエネルギーを他人から不当に得ようとします。
幼い頃に親や親替わりの人など保護者的な立場のにんげんから、
注目を向けさせるのに成功した経験方法をを繰り返してしまいます。
自分にとってなじみの、効果的なやり口です。
これをコントロールドラマと呼ぶ理由は、
まるで映画のワンシーンが「リピート再生」するかのように、
子供の頃に書いたシナリオのストーリーが繰り返すからです。
この古い記憶に基づいたコミュニケーションを互いに演じては、
互いに消耗し、ひいてはスピリチュアルな成長を阻害してしまうのです。

ドラマのタイプは4つに分類できます。
「脅迫者」、「尋問者」、「傍観者」、「被害者」です。

次回は4つのタイプの特徴をご紹介します。
(シリーズ続く)

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