アラコ

17年前に友人とアメリカを旅行した時のこと。
アメリカの人って気さくに声をかけるんだなー、と思ったのでした。

当時日本製のエアプロという腕時計をしていたのだけど、
いかにもSF映画にありそうな見た目の腕時計だったので、
マーケットのレジのオバチャンやニイチャンに、
オー!ユーのリストウオッチは、なんてギャラクシーなの!
ワオ!ソレ、エイリアンとスピーキングできるのかい?
オーだのワオだの、バンバン声をかけられる。

アリゾナでは、こんなこともあった。
コンビニで肩を小さくトントンされて振り向くと、大きな黒人さんが。
ななな、なに?と私が固まっていると、
キミは地毛なのかい?と聞くので、違うよと答えたら、
そうだと思ったよ!とニッコリ笑って、バーイと去っていったのだった。
アメリカでも日本人が珍しいような土地だったのだけれど、
当時の私の髪は、ツイストパーマのクルクルヘアだったので、
顔は東洋人だけど髪がアフリカンという不思議なことになっていた。

さて、ここ荒子である。
母が路傍やスーパーで誰かと話していることがある。
知ってる人なの?と聞くと、
もちろん知り合いの人だったりするけれど、
知らない人だったりもするのだった。

私も知らない人から声をかけられる荒子。
先日アイメイトのサンダーと歩いていたら、
「あら、あんたたち、ここまで来てるのー?と、
自転車のオバッチャンに追い抜き様に声をかけられたのだった。
あはは、誰なんだ今の?
私は思わず笑いながら、心に小さな灯りが灯るのを感じたのでした。

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