サンダーと歩いていた時のこと。
顔を上げたら金木犀の香りがして、
秋の野鳥の澄んだ声が聞こえた。
…まてよ?
金木犀は咲いていたし、セキレイらしきも鳴いてたはずなんだけど、
ワタシ気がついてなかったの?
香りも鳥の声も入って来ないほど、
頭がモヤモヤの考えで占めていて、
心も少しばかり窮屈で沈んでいたことに気がつく。
しばらく金木犀の香りを嗅いで、セキレイやシジュウカラの声を聴いていたら、
頭の中がサラサラとほどけて、モヤモヤも晴れていた。
香りも音も、もちろん見える景色も、
顔を上げる数十センチで違うのだ。
うつむいていると、酸素も香りも入ってこないし、
耳も、お椀を伏せたように外の音が聴こえなくなるもの。
姿勢で、心の明るさのようなものまでも違ってくるのでした。
(うつむき姿勢は、考えグルグルを誘発するよね。)