音楽で世界を

パディは今どうしているのだろう?
英国バンド、Prefab Sprout(プリファブ・スプラウト)の、
ボーカルにしてソングライターであるパディ・マクアルーン。
プリファブ・スプラウトは私の大好きなバンドで、
90年の「ヨルダン ザ カムバック」は、
今も私のナンバーワンアルバムの座にいる。

「文学作品のよう」と称される歌詞に、美しいメロディと作りこまれた音。
私は英語はからっきしで、英米文学にも詳しくないのだけれど、
パディの曲は、聴いていると映像が浮かんでくる。
それもその筈、パディにはアルバム毎にコンセプトやストーリーがあったそうで
なるほどアルバムを一枚聴き終ると、
映画を一本観終わったかのような感覚になる。

もうバンドはパディひとりになり、長く活動休止していることは知ってるけど、
オザケンも帰って来たことだしさ、パディも!?
そんな期待を抱いてパディ・マクアルーンの今をを調べてみたら…。
天才ソングライターの、気まぐれな隠遁生活を想像していた私は、
残酷に思える彼の空白期をを知り、いたたまれなくなった。
澄んだ目と、素晴らしい音感を持つパディは、
病の為ほとんど視力を失っていて、
しかも、酷い耳鳴りを伴う聴覚障害で、歌うことができなくなっていた。
なんてことなの…。

そして、20年前の未発表のデモ音源もリリースされていることを知る。
ホームメイドのチープな音源で、かつてのアルバムの完璧な音ではないけれど、
「Music Is A Princess」を聴いた私は、
若かりし頃のパディの歌声と、ストレートな歌詞に泣いてしまった。
(Prefab Sprout Music Is A Princessより)
「音楽はお姫様
彼女の前では僕はボロを纏ったただの少年
生涯この身を捧げるんだ」
これ、音楽に向けたラブレターじゃない?
パディは歌えなくなったけれど、曲というラブレターは書き続けているそうだ。

それから、
『Let’s Change the World with Music』
音楽で世界を変えましょう、というパディの言葉に、
音楽で自分の世界を変えてもらった私は、
そうさ!と、
素直に信じているのです。

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