肝心なことは目に見えない
…とは、「星の王子様」の最大のメッセージで、
「大事なことは民衆に教えるな」というヒトラーへの抗議だったと思う。
著者のサン・テグジュペリはナチスと戦う飛行士だった。
「星の王子様」は、
ドイツ占領下のフランスでは制限つきで2000部発刊されたものの、
すぐに発売禁止の図書になってしまう。
しかし、反ナチ派の人達の間で読み継がれていったのでした。
ただの児童向けの本がなぜ発禁?
いや、ただの児童書じゃなかったからなんだけど、
「肝心なことは目に見えない」なんてメッセージは、
本当のことを隠したりデッチアゲてる勢力にとってはマズイ。
ナチスがテレビとラジオと新聞、書籍や雑誌、映画や演劇など、
情報を伝える手段の全てを支配してたことは以前に書いた。
私の高校の時の恩師の口癖は、
「そんなことでは良い市民になれませんよ?」だった。
先生はフランス革命が好きで、「星の王子様」が座右の書だったのだけれども、
先生の言うところの良い市民とは、
お上にとって「都合の」良い市民ではないんだと、
今になって気付くアタシなのでした。