春になるとピチカート・ファイヴが聴きたくなる。
三代目ボーカリスト野宮真貴嬢の時代の。
初代ボーカリスト佐々木麻美子嬢と
二代目ボーカリスト田島貴男君の曲は
なぜか秋冬に無性に聴きたくなるんだけど、
三代目ボーカリストの野宮嬢は春。
声の質が明るくて軽やかだからなのかしら。
なのに、重低音なバックトラックでも声がよく通る不思議。
めちゃ活舌が良くて、明瞭な発声だから、
小西氏の歌詞がバッチリ頭に入ってくるんだよね。
案外みんな知らないんだけど、
ピチカートの曲は歌唱の難易度が高い。激ムズなのよ。
野宮嬢がこともなげに涼しいお顔で歌うから、
自分も歌えるんじゃないかと錯覚して、
「東京は夜の7時」あたりをカラオケでいれちゃったりするんだけど、
たいてい2番で「しまった」と後悔することになる。
小西氏が日本語歌詞のイントネーションを大事にするあまり、
1番と同じメロとは限らないのがピチカート。
野宮嬢に話を戻しましょう。
春の英語のスプリングの語源は弾むだったと思うんだけど、
野宮嬢の歌声はまさにそんな感じ!
美人だし、
スタイル抜群だし、
おしゃれだし、
性格もチャーミングだし、
ほんと春の女神。
MVからでも後光が刺して見えたっけ。
そして野宮ボーカル時代の小西作品は
ポップでキャッチーでカラフルでハッピー!
でも、どんなに陽気で明るい曲でも
詞がちょっとさびしくてはかない面もあるんだよね。
花が咲いて奇麗だ、でも永遠に咲いてるわけじゃない。
美しいのも楽しいのも一瞬かもしれなくて、
春も人生も短い夢のよう。
でもそれが春だし生きてるってことなんだから、
「口笛吹いて アステアみたいにステップ踏んで」歩いていきたいわね!
(陽の当たる大通り より)
ちなみに、
バンド名のピチカートファイヴのピチカートの由来は、
ヴァイオリンとか弦楽器の特殊奏法のひとつの
ピッツィカート(伊: pizzicato)から。
弓で弦をギィ~って弾くのではなくて、
指先で弦を軽くつまんではじいて演奏するアレね。
ピンとポロンの中間の、とってもかわいらしい音がする。
これも春っぽい!
(このピチカート奏法、カワイイ音だけど劇ムズなんですって!)