月別アーカイブ: 2015年10月

なんでだろ?/巡りを意識してみる

亡き父の話。

ある冬の日、あたたかい麺を食べながら言った。
「あたたかい食べ物を食べると俺、
身体があたたかくなってしまうんだよねー
なんでだろ?」
しみじみ不思議そうに言うのだ。

…えーっとね、お父さん。
食べた物は異次元にいってしまうのではなく、
お父さんの胃袋に入るでしょ。
胃袋にあたたかいものが入ると、
お腹の近くにある大きな血管があたたまって、
体中にあたたかい血液が配達されるからですよ。
そう私が言うと
「あ」という顔になった。

時間に追われて食べる食事や、
ながら食べは、
無意識な食べるという行為になりがちだ。
なんという鈍さかとあきれつつも、
父は定年後になって身体の意識に気がついたのだろう。
ゆっくり食べる時間も心の静かさも返上してくれていたのか。
少しねぎらいたい気にもなったことを思いだす。

仕事や家事の合間に、
丁寧に飲み物を淹れて
はじめの数口を飲むことに集中してみる。
身体にあたたかさがまわるのを感じてみよう。
手首、足首、指の先、
気や血の巡りをひとときあじわうことは、
とてもよいリラクゼーションになります。

ラジオ体操はオトナの体操だったのね

昔はエクササイズをサボってばかりだったけれど、
今は前よりは続くようになった。

10代20代の頃は、ほっといても筋肉が柔らかかったけれど、
40代後半にもなると、筋肉がまるでスルメのように縮まってくるのだ。
しかし筋肉がスルメ化したからこそ、
伸びるという感覚もわかるようになったのでした。

関節も固まるというか、ロックするようになってきた。
関節がロックしてきてわかったことは、
あたりまえだけど、動かすようになると動くようになるということ。

だから、毎日のストレッチやウォーキングが楽しくなってきた。
中高年になってジョグやエクササイズにはまる方が多いのも納得しちゃう。
やれば身体は応えてくれることも、
身体も変わると気分も変わることも、
この年齢になったからこそ分かってきたのだろう。
それだけ年齢を重ねたということなんだけど、
この面白味のような感覚は、
ちょっといいなあ、と思うのでした。

それから、最近わかったことは、っ
ラジオ体操がとても効くこと。
以前から「ラジオ体操は実は凄い」という話を聞いてはいたけれど、
一か月続けたら肩こりが楽になってきたのにはビックリ。
それはそうで、小学生に肩こりはない(と思う)。
ラジオ体操は、スルメ化したロックなオトナのための体操なのだ!

もう一つ、わかったことは、
齢を重ねると朝が早くなるということ。
小学生の頃の私に、
「キミは将来、
朝のラジオ体操を真面目にやることになるんだよ」と、
教えてあげたいくらい。
人は変わっていくもんだ!

11月14日 精神科医・越智啓子講演会in名古屋

沖縄在住の精神科医・魂ドクター越智啓子先生の講演会が、
来月11月に名古屋で開催されます。
笑いあり涙あり、実際の診療でもされている
クリスタルヒーリングやヴォイスヒーリングのデモンストレーションあり。
ピンと来た方は、越智先生のHPで詳細をご覧ください。

以下は雑誌のインタビューで越智先生がお話されている記事です。
心理カウンセリングでも用いることのある「逆説療法」のケース例、
自分の身体の声をきくこと、
自分の心地よさの基準をもつことについてお話されています。

***ここから転載
――先生のクリニックは深刻にならないですね。
そうかもしれない(笑)。最近も大笑いしたことがあって。
16年間片方の足の震えが止まらない、という男性の方がいらしたんですよ。
原因がわからなくて。どの薬を飲んでも治らない。
パーキンソン病なら片方だけってこともないだろうし。
それで私は、震えを止めようとするから震えると思ったんですね。
身体はなんとかリラックスするために必要があって震えている。
それで『震えが足りないのよ、もっと震えて』って言ったのね。
そうしたらその方は思わずドッと笑いました。
『震えを止めようとしないで』なんて、そんなことを言われたのは初めてだって。
その後とてもリラックスして、あまり震えないで歩いて帰りましたよ。
震えることで身体はリラックスしたいのですね。
身体が震えたがっているのを止めようとするから苦しいのね。
ちゃんと身体の言っていることを聞いてあげれば、ラクになります。
彼はニコニコ顔で『震えを止めに来たのに、揺らされちゃった。
こんなに笑ったのは本当に久しぶりです』って喜んでました。
だいたい、なんで震えるのが悪いんでしょう? 
震える原因の過去生が中国だったので太極拳をおすすめしました。
そうしたら彼の奥さんが『あら、近所にあるんですよ!すぐに行ってみます!』
すべてはうまくいっていますね(笑)。
こういった逆説療法は、よくあります。
手に汗をかきやすい方が、クリスタルヒーリングの時に、
クリスタルが濡れるのを心配しているんです。だから、
『あら、クリスタルは喜んでいるわよ。
汗は塩水だから浄化されるのよ。もっと汗かいても大丈夫!』
『もっと汗をかいてもいいんですか?』
『そうよー、したたるぐらいでも』って言ったら、逆に安心していました。
汗と涙の結晶っていうけど、みんな塩水ですね、羊水も同じですよ。
またある人は、ゲームセンターにはまって、もうやめたいって来たの。
もうその答えはわかったでしょ?(笑)
――もっとゲームをした方が、いいんですね?(笑)
そう“もっと極めなさい”って言ったの(笑)。
彼女は『極めていいんですか?』って驚きながらも、
それから毎日行ってみたのね。極めようと。
そうしたら2週間ぐらいで気がすんで
『もう、いい』ってことで、やめてしまったの。
私自身も、それにはビックリしました。これも逆説療法ですね。
友だちのドクターで、ちょっと私と似てるんですが、
血圧を計る時に実際の数値を言わないで本人の希望する数値を言うと
安心して、高かった数値も大丈夫になるんですよ。そういうことは、よくあります。心配値ではなく期待値に合わせるのね。血圧もその人のバランスをとっているので、自覚症状のない場合は、無理に薬で下げることもないと思うんです。
血圧の上が150でちょうどいいって人もいるんですから。
いわゆる“一般的な正常値”というのも、ひとつの“枠組み”なんですね。
だいたい、顔も性格も体重も身長もみんな違うのに、
どうして血圧の数値は同じにしなくちゃいけないんでしょう。
その枠にあてはめて正常、異常って決めるのは枠。おかしいでしょう?
心臓だって大きさが違うのに。
だから人間ドックの廃止運動をしているドクターもいます。
もちろん病気の早期発見にもなるんですが、
結果を知ったことで、かえって“病気”という意識を植え付けてしまう。
いろんな身体のデータを数字で言われると、それまで元気だった人も、
バランスを崩すことって多いんです。
――病気と共存するということもありますか?
共存します。私が医学生の時、病理解剖に立ち会ってハッと思いました。
その方はある病気で亡くなったんですが、
身体を開いたら、中はいくつもガン細胞があったんです。
ガンの自覚症状はありませんでしたし、直接ガンで亡くなっていないんですね。
この体験で、腑に落ちてるんです。
ガンと共存することも、病気と共存することがあると。
それは人間関係にも言えます。
コミュニティの中でいろんな人がいるけど、お互いに共存しているでしょう?
――“これでいい”という基準は、人によって違うんですね。
そうです。
それぞれの“心地良い基準”からはみ出していないかどうかを見た方がいいですね。
そして本当はどうしたいのか、自分の身体や心に聞いてみてください。
自分を基準に考えていけば、きっと心身ともに健康になれると思いますよ。
***転載おわり

実態とイメージの開き/必要は発明の母

アイメイトのサンダーとペアになる前のこと。
外出先で靴紐を結び直していたら、
見知らぬ方に「すごいねー」と言われたことがありました。
どうやら口ぶりから褒められたようです。

最初なにを指しておっしゃったのかも分からなくて、
目が見えない私が靴紐を結んでいることに感心されたのだと、
理解するのにすこし時間がかかりました。
ありがとうございます、とお返事をしながらも、
妙な気分だったことを憶えています。

なぜ妙な気分だったかと、今になって思うと、
健常者の方でも、たとえばエプロンを着慣れている方でしたら、
背面のエプロンの紐をノールッキングで結べますよね?
それを「すごい」と褒められたら変な気持ちになると思います。そんな感じ。

きっと素朴に驚かれたのでしょう。
「お箸使えるんですね!」や、
「洗濯、されるんですか!」や、
「掃除、できるんですね!」というのもあって、
新鮮に驚かれているということに驚くことがあります。(ややこしい表現ですね)
実態とイメージの開きに「へーー!」です。
(もちろん、ご高齢で目が不自由になられた方、他の障害を重複されている方、
突然目が不自由になったばかりの方は難しいと思います。
そして一般の方と同じく、得手不得手があるのは当然ですね。)

じつのところ、視覚障害者は自宅や職場など慣れた空間では、
さほど健常者の方と変わらない暮らしぶりです。
もちろん、慣れや練習がいりますけど、工夫をしながら日常生活してます。
時には誰かの手や目を借りるのも工夫のひとつです。

以前お世話になったリハビリセンターで、
日常で皆さんどんな工夫をされているのか聞いたことがありましたが、
アイデアのあれこれは、じつにクリエイティブ!
必要は発明の母、とはよく言ったものですね。
そして、自らが環境をカスタマイズしていくことは、
その人をイキイキさせるなあと思ったものでした。

さて、今日は10月一日ですね。
いまから衣替えでもしようっと。