引出を整理していたら、
玉鋼(たまはがね)が出てきた。
玉鋼とは刀の原料で、
三年前の今頃、刀工さんからいただいたのだ。
アイメイト(盲導犬)の訓練所に入所する前に、
熱田神宮へ安全祈願のお参りをしたら、
刀工さんが刀鍛冶奉納をされていた。
ギャラリーに交じって見物していたら、
刀工さんが近づいてきて、
「これはお守りになります。
さしあげます。」とおっしゃって、
懐紙に包んだ玉鋼をくださったのだ。
え?これは貴重なものじゃ…。
恐縮しつつ、ありがたくいただきました。
なぜ私にくださったのかは謎です。
白杖を持っていたからかな?
食い入るように見てたからかな?
見えてないけどね。
そして玉鋼を大事に持って、
東京のアイメイト協会の訓練所へと向かったのでした。