言葉は意識にあげる鍵③ 

色はたくさんあってグラデーションがあるように、
味や香りは次から次へ移りかわっていくように、
感情や身体の感覚もたくさんあって移りかわっていくものです。

さて、「自分との対話」の話。
内なる子どもが見せてくれる感情や身体の感覚は、
モヤーっとしています。
ひとつひとつの見分けがついていないからです。
色を言葉の名づけによって見分けるように、
感情や感覚を言葉の名づけによって見分けます。
モヤーとした未分化な状態を「無意識な状態」といいます。
見分けられたものを「意識できている」といいます。

私がスタバの「ケニア」というブレンド豆のコーヒーを飲んだとき、
意識できたのは「苦い」くらいで、
他は分からなくてモヤモヤしていたところ、
「グレープフルーツみたいな風味」というぴったりな言葉の名づけによって、
「まさにそれ!」となりました。
身体が感じたことに、それを頭で意識できたことがぴったり。
この「まさにそれ!」のぴったりを「一致」といいます。

ちょっと難しかったですかね?
実は自分と対話する素地は、
意識した日常をおくることから作られます。
それは、自然の色を観察することや、
味覚を丁寧に味わうことが手助けになります。
素直にありのままに観察し
浮かんでくる言葉を次々出してみて、
まさにそれ!という感覚まで行きついてみる。
「一致」ってこれか!という感覚を体験してないと、
内なる子どもの本音が出たときのサインを見逃してしまいます。
なんと本音が分からないうえに、
取違えてねじ曲げてしまうなんてことも。

意識した日常なんて、忙しくてそんな時間ないよ。
それがですね、面白いことに
内なる子どもと対話がスムーズになると…。

(おわり)

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