味と香りと通じる言葉 言葉は意識にあげる鍵②

15年前に、スターバックスコーヒーのお店で開催されている、
テイスティングパーティーに参加した時のこと。
現在はわかりませんが、当時のスタバのテイスティングパーティーは、
利き酒ならぬ「利きコーヒー」の入門イベントでした。

「ケニア」と、「カフェ ベロナ」という、
スタバのオリジナルブレンド豆で淹れたコーヒーの飲み比べをした時です。
説明なしに飲んでみて私は、
ケニアは「ちょっと苦い」、
カフェベロナは「ケニアよりは苦い」くらいしか差が分からなかったです。

ケニアを評して、バリスタさんはこう言いました。
「これはグレープフルーツのような風味が特徴です。
…わー! ほんとだ!
とたんにグレープフルーツの風味がくっきりと分かりました。
そしてカフェベロナを評してこう言いました。
「こちらはカカオのような風味が特徴です。」
…おー!ほんとだ!
まさにカカオ、ダークココアっぽいではないですか!
グレープフルーツやカカオのフレイバー、香料が入っているわけでもないのに。
他に、煙・枯草・ベリー類・カラメル・花・ナッツなどの風味があること、
コーヒー豆は果実で、その産地の土壌や気候によって様々な風味があること。
しかもコーヒー器具で味がかわることも体験しました。
それまでコーヒーの味は「苦い」くらいしか分からなかった私でしたが、
このパーティーでアップデートしたのでした。 *自分比です

味覚と嗅覚に、「まさにそれ!」という
ぴったり一致した言葉がみつかったときの感動といったら忘れられないです。
もし私がコーヒー豆だったら、
やっと通じたよ!と嬉しかったことでしょう。
私は苦いだけではないのです。
他にも会話をしているのですから。

あ、こうやって味と対話するんだ。一致する言葉を介して。
そういえば、香合わせで全的中をした経験を持つ
私の長年の友人は、
味と香りと対話する言葉を豊富に持っています。

言葉をたくさん知っているに越したことはありませんが、
感覚に一致した言葉を使えるかはもっと大事です。

(続きます)

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