アイメイト協会機関誌「アイメイト」47号に載せていただきました

アイメイト協会が発行している機関誌「アイメイト」47号の、
「リレーインタビュー」コーナーの取材を受けました。
記事全文を転載させていただきます。

この機関誌「アイメイト」は、
サポート企業さん、団体さん、会員さんに
年一回届けられる冊子です。
援助していただきましたサポートの皆様、
サンダーに大きな寄付をくださいました高野山真言宗様、
サンダーを育ててくださいました
繁殖ボランティアのご家族様、
飼育ボランティアのご家族様、
あらためてお礼を申し上げます。
この機会をいただいてサポートの皆さんに、
サンダーと暮らす日常をご報告できて感謝しています。

***転載ここから

〈リレーインタビュー 第9回〉
『アイメイトをもってアクティブな自分を取り戻した』
高橋智子さん(47歳)とサンダー
名古屋市在住

「心理カウンセラーを目指して行動開始」
デザインや校正の仕事を経て、掛軸の表具師として働いていた30歳の時、
目が見えづらくなり、病院で網膜色素変性症と診断されました。
43歳の頃にほとんど見えなくなってからは、外出は家族や友人と一緒、
白杖が嫌で使わなかったため、家にこもりがちになりました。
アウトドアが大好きで、キャンプ、登山、スキューバダイビング、車の運転などを楽しんだりしていましたので、自由に歩けなくなったことはとても辛かったです。
目の治療で気功やヒーリングを体験する中で「心の大切さ」を痛感しました。
目は見えなくても、聴くこと、話すことで
人の幸せや成長を手助けできるならばと心理カウンセラーを目指すことを決意。
同じ頃、あるセミナーでアイメイト使用者の方と出会い、お話をして
「盲導犬との歩行では人が主体となる」
というアイメイト協会のポリシーに強く共感しました。
2012年4月に両親と岐阜県の郊外から名古屋市へ転居し、
一週間後に協会で面接を受けアイメイト使用の申込みをしました。
5月からカウンセラーの専門学校に通い、アイメイトをもつまでの間は白杖で通学。
行きは母に校門まで送ってもらい、
帰りは同級生と最寄り駅まで一緒に歩き、そこから自宅の駅までは一人で帰り、
母が改札まで迎えに来てくれるという状態でした。
12月に念願の歩行指導を受け一頭目のアイメイト、サンダーとペアになりました。
サンダーは始め歩行指導員のほうばかり気にしていましたが、
時を重ねるうちに私を主人として認め、
コミュニケーションが上手く取れるようになりました。
同クラスの誰よりも失敗が多かったぶん、
問題修正の方法も多く学べたことが卒業後に役立ちました。
アイメイトへの愛情は甘やかすことではない、
という教えも深く心に刻まれています。
卒業の日は、家に帰れる嬉しさと
サンダーと二人でちゃんと帰れるだろうかという不安が半々、
でも東京駅の雑踏の中、行き交う人に声を掛けて道を聞いたり、
新幹線ホームまで駅員さんの肩に触れることなく、
誘導の言葉を聞いてサンダーに指示を出し、歩くことができました。
最初の一年は慣れないことで困ったことも多かったのですが、
一つひとつ解決し今は問題なく歩行しています。

「心の安定を得て身体も健康に」
アイメイトと一緒にいることで心が安定し、たくさん歩くので身体も健康になり、
本来のアクティブな自分を取り戻せたことがなにより嬉しいです。
2013年1月からリハビリセンターで
視覚障害者向けのパソコン操作や点字を習い、調理訓練なども受講しました。
そして5月には認定心理カウンセラー、11月には認定心理療法士の
試験にパスし、資格を取得しました。
2014年8月から自宅でカウンセリングルーム HUM HUM(フムフム)を開設し、
HP、面接、電話、インターネット電話などで、
心理カウンセリングと心理療法を提供しています。
心がけているのは、自分の考えを押し付けず、先入観を持たず、
その人のよくなる力を信じて、真摯にお話を聴くこと。
相談者の方が漠然とした思いを整理したり、
気づきを得て、より自分らしく、
楽に毎日を送ることができるようサポートができたらと思っています。
活動を認知していただくため、自分のカウンセリングスタイルや
アイメイト使用者であることなどをHPとブログで紹介しています。
カウンセラーにとって、自分の身体とメンタルを整えておくことは
大切な準備であり、歩くことは大きな助けになります。
 毎日近くの公園を散歩して
花の匂いや風を感じ、季節ごとの自然を満喫しています。
買い物にもでかけるので、ご近所に声なじみが増え、人間関係が広がりました。
勉強のセミナーに参加するため、たまに街中へ出かけます。
名古屋では親切を受けることが多く、
盲導犬使用者に対するマナーもとても良いです。

「アイメイトは私の目、仲間、友達、家族であり、なくてはならない存在です」
ハーネスを外したら部屋でのんびりくつろぎの時間。
外でいつも一緒なのに、家でも私の後をついて歩きたがります。
同居している母も犬好きですが、アイメイトの役割を理解し、
距離を置いて見守ってくれています。
 サンダーと北海道、博多、神戸、大阪、軽井沢などへ旅行し、
船にも飛行機にも乗りました。
これからも友人とキャンプに行ったり、いろいろな所へ出かけたいです。
またカウンセリングの仕事を含めもっと社会に参加し、
視覚障害者が「普通に暮らしている」ことを
広く知ってもらうために貢献していけたらと思っています。(談)

*カウンセリングルーム・フムフム

http://hum-hum.jp/

次回はどなたが登場するでしょうか おたのしみに

出典:アイメイト協会発行の機関誌「アイメイト」47号

***転載おわり

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>