「こころの免疫学」 藤田紘一郎・著

「笑うカイチュウ」、「空飛ぶ寄生虫」(ともに講談社)の著者で、
カイチュウ先生こと藤田紘一郎先生。
ユーモアたっぷりに常識を斬る藤田先生の本を読むと、
目からウロコの落ちる思いがします。
上の二冊は衝撃的(笑撃?)ですが、
今回ご紹介する本は、カイチュウが苦手という方も大丈夫です。

・抗菌除菌と清潔を求めすぎた日本人の心と体になにがおこっているのか
・心と腸、心と食の関係
・腸内と社会は相似形
・いま話題の精神神経免疫学とは
・心の免疫(リジリエンス)を高めるには

本来、人間がそうであるように、多様で全体的な内容となっています。
以下に本の目次を転載しました。ピンときた方はお読みください。

***新潮社ホームページより転載いたします

はじめに
第一章 「こころの病」は個性である
「爆発」を繰り返す人/見捨てられる不安とパニック障害/
リジリエンスを引き出す/「降りてゆく生き方」/「爆発」と引きこもり/
愛情でうつは治せるか/うつ病は薬では治せない/自殺の陰に過剰な投薬/
深刻化する「こころの病」/うつ病患者はなぜ増えたのか/
世界一清潔な国が作ったうつ病/こころの不調の多くは個性/
「べてるの家」/こころの免疫力と認知行動療法

第二章 幸せは腸から
投薬やカウンセリング以外の治療法/腸は「第二の脳」/
糞便の量が示す腸内細菌の減少/プレバイオティクスとは/
腸内細菌のエサになる糖アルコール/日本人の食物繊維摂取量/
「日本人がメキシコ人より死ぬ」理由/心理研究所で乳酸菌の研究/
乳酸菌で豚がおとなしくなった/乳酸菌の効用/
セロトニンの九五パーセントが腸で作られている/
ストレスの腸内細菌叢への影響/HPA軸と腸内細菌/
心地よさを記憶する物質/アレルギー性疾患の増加

第三章 こころの健康は食べ物から
「こころの病」を防いでいた日本の伝統食/砂糖がキレる若者を作る/
糖質制限食で体もこころも快適に/脂肪もたんぱく質も脳のエネルギー/
糖尿病とうつ病の関係/スローリリース食品/
ナイアシンが幻覚や妄想を抑える/
ストレス増大時の脳の栄養/コレステロールとうつ病の関係/
油と脂肪/脳機能と不飽和脂肪酸/
脳にダメージを与えるトランス脂肪酸/免疫の低下とトランス脂肪酸/
フライドポテトが腐らない/「こころの病」は栄養で治せるか

第四章 共生する「こころの病」
正気と狂気の境界/バイオフィルム/共通言語で場をつくる/
当事者の力に支えられる精神医療/こころがノーという時/
リカバリーという考え方/精神病院を捨てたイタリア、捨てない日本/
狂気とは何か/地域精神保健活動の充実/
「富士モデル」/町が大きなホスピタル

第五章 精神神経免疫学とは何か
行動療法の基本概念は「免疫」/「ホメオスタシスの三角形」/
精神免疫学から精神神経免疫学へ/免疫反応をコントロールするには/
こころと体とを結ぶ腸/個体統御システム/脳と体は対話している/
免疫系は脳にも情報を伝える/免疫系情報伝達物質もうつ病を誘導/
ストレスによる内分泌細胞の反応/ストレスによる免疫低下/
こころの動きと免疫反応/プラスのイメージでがんを抑える/
西洋医学の限界と東洋医学

終章 リジリエンスで、「こころの病」から生還
悪循環から抜け出せない/「あるがまま」を引き出す/
「認知のゆがみ」に気づく/リジリエンスを高める
おわりに

参考文献
***転載おわり

*「こころの免疫学」
藤田 紘一郎
2011/新潮社

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