遊佐未森の「嵐が丘」がすごい/音楽の出会いは人生を変えちゃうよね!

遊佐未森さんがカバーしたケイト・ブッシュの「嵐が丘」を聴く。
噂には聞いてはいたけど、すさまじくよかった。
↓BSフジ「ずっと好きな歌」より

嵐が丘 – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=BTpFND9ii5cケイト・ブッシュの「嵐が丘」は、

さんまさんの番組「恋のから騒ぎ」のオープニング曲になってたので、
ケイトの「嵐が丘」を聞いたことのある人は多いはず。
エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」のキャサリンが主人公のこの曲は、
ケイトのオリジナルはどこか底知れぬ怖さがあるけど、
遊佐さんのカバーは、キャサリンの亡霊が泣いてる感じになってると思った。
曲のサビの、
「ヒースクリフ イッツミー キャシー」(ヒースクリフ 私よ キャシーよ」
ココ、ケイトは案外、淡々と歌っているけど、
(だからコワイのかな?関係ないけど、目が見えてる時、鳥居みゆきはケイトブッシュ似だと思った。)
遊佐さんは、「キャシー」のキャにツイストが入っているって言うのだろうか、
(キャサリンの亡霊を見るのはロックウッドだけど)
キャサリンが涙ながらにヒースクリフに叫んでいる感じがする。
この動画を見た人のコメントによると、
遊佐さんは、ケイトの独特なマイムパフォーマンスよろしく、
盛んに手や身体を動かしながら歌っているようだ。
歌う時の激しい動きは、
牧歌的で穏やかな作風の遊佐さんにしては珍しいかもしれないけど、
声楽を学び音大ではリトミック専攻だった遊佐さんだから、
スイッチが入れば違う遊佐さんになるだろうとは思ってたし、
もともと遊佐さんの声質がケイト・ブッシュに似ていて、
(そしてアッコちゃんにも声質が似てる)期待しながら聴いたけど、
もう、私なんかの想像を超えてた!
ケイトブッシュが遊佐未森に降りてきた、というコメントも見かけたけど、
きっとキャサリンが遊佐さんに降りてきたんだと思うな。
目が見えないのが残念、映像で見たかったなぁ。

実は私、視力がまだあった頃、
とあるコンサートの楽屋のお手伝いで遊佐さんにお会いしたことがある。
ちょうど20年前の神戸チキンジョージだったんだけど、
遊佐さんの他に楽屋にいたのは、
アッコちゃんこと矢野顕子さん、ター坊こと大貫妙子さん、
ブームの宮沢和文さん、おどるポンポコリンの近藤房之助さん、
パール兄弟のベーシストのバカボン鈴木さん、パーカッションの浜口茂外也さん、
今年お亡くなりになったドラマーの村上ポンタさん、ギタリストのチャーさん等々。
名ギタリストだった故・大村憲司さんのトリビュートコンサートだけに、
とんでもなく豪華なメンバーが楽屋に集結しているではないですか!
アッコちゃんも大貫さんもパール兄弟も、
ミヤくんも、そして遊佐さんも聴いていたアタシは、
「これは夢ではなかろうか」と思わずホッペをつねったほど。

人生には思ってもみなかったご褒美があるもので、
「アンタは将来、ター坊に頼まれて歌詞カンペのコピーとるんだよ」
と若かりしアタシにアタシは教えてやりたい。
(ちなみに曲は、「新しいシャツ」。)

この大村憲司さんのトリビュートコンサートの前日は、
亡き親友とともにアッコちゃんの出前コンサートを主催していた。
なので、わたし達にとって夢のような2日間だったのだ。
10代20代の頃のアタシに、
将来こんなご褒美があるよ、と教えてあげたいし、
アナタが夢中になってくれたおかげで、こんなご褒美もらったよ、
と昔の私に感謝したい気持ちにもなる。

どうして若い頃、あんなに音楽を聴いていたんだろう?
いや、あんなに飽きもせず聴けたのだろう?
ほっといたら一日中、眠っている以外は、
好きなミュージシャンの音楽を聴いていた。
音楽を聴いている時間の少しでも勉学に振り分けていたら、
ちょっとは違った人生にもなったかもしれないが、
それがなんだっていうのさ、て感じ。
今はあの頃ほど音楽を聴かなく、聴けなくなった。
そんな変化を少しさみしく感じたりもする

ご褒美の楽屋お手伝いに話を戻すと、
アッコちゃんとター坊の仲良しトークに素知らぬ顔して耳ダンボで聞いたり、
ミヤくんにドリップしたコーヒーをお出ししたら、
ミヤくんが「美味しいですねこのコーヒー」と言ってくれたりして(やさしい人だ)
これはスタバのケニア。アッコちゃんが好きな豆なのよ知ってた?ミヤくん!
と、心の中で答えて微笑む私。
ミヤくんの瞳の色が薄いアッシュカーキで、
綺麗な澄んだ目にドキドキしちゃったのでした。
一緒に楽屋お手伝いしたグルメな親友が用意したアイルランド紅茶に、
ケルト音楽好きで、アイルランドとスコットランドでアルバム録音したことのある遊佐さんは、
「あ、ビューリーズの紅茶!」とすぐに反応してらしたのはさすが!
そこで私は遊佐さんからアイルランド滞在の話を聞いたりしてね。
そして、前日に私たちがアッコちゃんの出前コンサートを主催したと知り、
「矢野さんお好きなんですね」と遊佐さん。
私は「はい!…あの、私、遊佐さんもファンなんです」と答えると、
不意をつかれたのかちょっと困ったようなお顔をされて戸惑ってた 笑。
ここはアッコちゃんファントークしたほうがよかったのかな?と後で思ったりしてね。
優しい遊佐さんはしばらく私に話しかけてくれたんだけど、
遊佐さんは想像してた通りの、ほわーとした天然な方でした。
(遊佐さんのご親友は、女優の斎藤由貴さん、檀れいさん。わかる気が)
そんな天然ほんわか遊佐さんだからこそケイトの嵐が丘のカバーは、
ケイト・ブッシュかキャサリンが降りてきた!という驚きと凄みがあるのでした。
音大を卒業したらクラシック音楽の道に進むつもりだった遊佐さんは、
ケイト・ブッシュの音楽を聴いて衝撃を受け、
シンガーソングライターになることを決めたそうだ。
ほんと、音楽の出会いは人生を変えてしまうんだな!

さて、秋の夜長は、何を聴こうかな?
ケイト・ブッシュの「センシュアルワールド」がぴったりだ。
そういえば亡き親友も、このアルバム持っていて、
「矢野顕子好きはケイト・ブッシュ好き」
の図式は当たっていると思ったものでした。
(また音楽談義したいなぁ。イッツミーって出てきてよ)

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