こんにちは、フムフムです。
いかがお過ごしですか?
明日の9月21日は、宮沢賢治の命日です。
毎年この日は、岩手県花巻市で賢治祭が行われます。
賢治詩碑前で献花や詩の朗読、
賢治作品の歌の合唱、野外劇や郷土芸能の鹿踊り等、
夕方からおひさまが沈んでかがり火のあかりのなかで行われます。
私は二十代の前半は毎年のように、
この賢治祭に行っていました。
(うわ、20年以上前になるのかー。ひゃー。)
そして賢治ゆかりの土地、イギリス海岸や小岩井農場などを巡り、
遠野に行き、その後三陸沿いで帰るというのがお決まりのコースでした。
地元の花巻の人たちのもてなしも素朴であたたかくて大好きな祭でした。
賢治の実弟の清六さんにお会いすることができるというのも嬉しかったのです。
花巻の人たちは賢治のことを「賢治先生」と呼んでいたのが印象的でした。
賢治が花巻農学校の教師だったことや、
私塾の羅須地人協会で農民に農業指導、芸術(レコード鑑賞・チェロの演奏)や
科学やエスペラント語を教えていたので、教師というイメージなのでしょう。
私は賢治のイメージはマルチクリエイター。
農業・地質学・鉱物学・科学・物理学・天文学・宗教・
音楽・絵画・演劇・文学…
まったくもってマルチ。
賢治は二十代の私のアイドルでした。
賢治祭には全国から賢治好きがやってきて、
祭のあとにたき火を囲んでお話するのも楽しかったです。
もうこの面々が賢治のマルチっぷりを集めたかのような人たちなのでした。
自然農家、染色作家、酵母パン屋、アマチュア天文家、
音楽家、市民活動家、作家、旅人…。
バブルが終わりたてで、まだエコとかロハスという言葉がなかった時代に、
よくもまあという変わり者、いや先進的な?人達の話を聴くのは
とても楽しかったです。若造の私にはとても新鮮で刺激的でした。
今でもこの時期に思い出します。
早朝の小岩井農場の景色や澄んだ冷たい空気。
天文台のでかーい望遠鏡からみた銀河。
私の宝物です。