「封をしたままの手紙」が手渡されていく、
と書いていたのはリルケだったろうか。
その家系のテーマや役目のようなものが、
解読されないまま、子孫に手渡されてゆく。
それは封をしたままの手紙のよう。
やがて、子孫のなかには
勇敢にも自らの苦難や困難によって、
その封を切る者が出てくるものだ。
先日オンエアされた、「ファミリーヒストリー/矢野顕子」を見た。
もう、勇敢なる先祖の話が満載。
母方のテーマと、父方のテーマの、
統合型が矢野さんということが、
よーく分かる。
生きるテーマや役目を知った、
矢野さんのご先祖様達、
なんとスカッとしていることか。
そして、いま苦悩や困難のなかにいる方は、
「手紙」の封を切る役割の勇者であると、
私は信じているのです。