注文の多い洋服選び

洋服の片付けをしながら、私は心に誓った。
次から買う服は、じっくり選ぼう…。

毎日のことだもの、自分が心地よくなる服がいい。
…いや、それじゃあボンヤリしすぎてるか。
じゃあ、自分が心地よくなる服って?
自分にインタビューして、時空にリクエストしてみる。

まず家の雰囲気は、静かなカフェのようにしたい。
白を基調にして、ウッディで素朴なボートハウス風がいいな。
家にいる時間も長いから、部屋の景色に自然と溶けこむような服、
アイボリー色のサンダーと並んで馴染む色がいいな。

それに、お肌が敏感なお年頃だから天然の素材を選びたい。
洗濯担当のアタシとしては、洗濯が難しくない素材がいい。
リラックスした着心地で、しかもほどよくフィットして動きやすく、
流行はちょっぴり気になるし、変わらない良さも素敵なこと。
着ていてうれしくて、くつろげる服。
そうだ、私はくつろぎたいのだ!

…ところで、そんな服あるのかね?
それが、あったのだ。リクエストがぜんぶ適う服が。
去年の春に友人が教えてくれたのが、
仏デザイナーのルメール氏とユニクロがコラボしたコレクションだった。

同じ服でもこうも違うの? 私は驚いてしまった。
おしゃれや洋服に詳しくない私でも、着た瞬間で違うってことは分かる。
聞けばカッティングが素晴らしくて、絶妙なニュアンスカラーが素敵なんだとか。
デザインってすごい!

「インタビュー」と「リクエスト」って、してみるものだ。
そして、私はくつろぎたかったのね。

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