エスカレーターの「暗黙のルール」を考える

エスカレーターは真ん中に立つのが、設計上よろしいそうだけれど、
日本では東と西で左右の違いはあれど、片側に寄って、
空いた側は急ぐ人の「追い越し車線」にする暗黙のルールがある。

しかし、この暗黙のルールに困ってしまう人たちがいる。
たとえば、お子さんやお年より、怪我や障害をお持ちの方と一緒の方は、
手をつないだりして、並んで安全に乗りたい。
白杖を利用する視覚障害者や、松葉杖や歩行杖を支えにする方は、
杖をを持っていない側の手でベルトを掴みたい。
バランス機能の関係で、安定する側が決まっている方もいれば、
どちらかの手でしかベルトに掴めない方もいる。

しかし、「迷惑をかけるから」と、暗黙のルールを気にして、
周りに合わせて乗っている人も人知れずいるのだ。
そんなムードを変えていこうよと、
「立ち止まって乗りたい人もいる。立ち止まる勇気をひろげよう」と
東京都理学療法士協会が呼びかけているそうだ。

さて、私の場合はどうかというと、
サンダーと並んでエスカレーターに立ち止まって乗る。
後ろの方は、左右どちらからでも追い越しができないのだけれども、
「どいて下さい」と言われたことも、無理やり通って行った人に遭遇したことも、
そういえば…、ないんだなぁ。ない。なかった。
後ろの知らない人と犬談義になったことなら、結構あるんだけど。

これは名古屋の良いところ、東京ほど過密じゃないというのもあるし、
サンダーが相当に目だって分かりやすいのもあるだろう。

その人の安全なエスカレーターの乗り方が、
ごく普通に自然にできる街になりますように。
そう願いながら、私とサンダーはエスカレーターに「堂々と」乗るのでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>