*再掲・加筆あり*「共感疲れ」を考えてみる

(2017年の記事を加筆し再掲します)

***ここから
東日本大震災から「共感疲れ」が知られるようになった。
自分が直接に被災したのではないのに、
被災された方の痛みや悲しみを自分のことのように感じて、
心や身体に不調がでる現象だ。

長いあいだ、共感する感性が大切にされてきた日本の社会では、
「感じる能力」が備わっている人も多く、共感疲れをおこしやすいという。
(ちなみに、共感力が要る職業のひとつであるカウンセラーやセラピストは、
この共感疲れを防ぐ技術を身につけます)

毎日のように、事件や災害の映像を目にする社会に生きている私たち。
自分の心のなかに「幼い子」がいることをイメージしてほしい。
私たちが映像を見て平気でも、心のなかの幼い子はどうだろうか?
幼い子は「今おきていること」と「過去おきたこと」は区別できるだろうか?
また、「ここでおきたこと」と「遠くでおきたこと」の区別は?
それから、「自分におきたこと」と「他人におきたこと」の区別もどうだろうか?

まるで幼い子のような自分の無意識は、
今と過去、ココとソコ、自分と他人の区別がはっきりしていない。

たとえば、こういい聞かせるのもいいだろう。
「過去に遠いところで起きたことで、自分に直接あったことではないんだよ。
この痛みや悲しみは自分ではないんだ」と、
他と自己の区別をつけてあげるのだ。
そして、心を「いま・ここ・自分」に戻して、
ほら、安全でしょ?と落ち着かせてあげよう。

もし、理由の分からない疲れを感じている人がいたら、
テレビやネットニュースから距離を置いて、
自分の心と身体をケアする時間を持とう。
じゃあ、事件や災害のニュースから距離を置けない環境だったら?
スピリチュアルな精神科医で有名な越智啓子先生が、
2011年のメルマガで、たしか、こんな風にアドバイスされていた。
記憶を辿って書いてみるので、参考にしてみてください。

見るのが辛いのに、災害のニュースと距離が取れない時は、
復興や再生が現実化するイメージを持って、
被災された方(物)や、支援している人々に向けて、
祈りを送りながらニュースに接してみましょう。
祈りは相手に届くだけではなく、自分をも守ってくれます。
(おわり)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>