空白に可能性がやってくる 理性のおしゃべりとは②

前回からの続きです。
理性のおしゃべりとは、現実を意味づけ&解釈して、
次々と連想する、頭のなかの絶え間ない会話です。
それが現実と違っていても、考えている間はそれが分からない。
どんどん本当のように思い込んでしまうのです。

さて、この「理性のおしゃべり」を止めてみましょう。
…止まりませんね。
停めようと考えれば考えるほど、グルグルしてきます。

では、前回の例で実験です。
あなたが仕事でミスをしたとします。
今回は、意味づけと解釈なし、他の連想もしないで向き合ってみてください。

「仕事でミスをした」

…ええ、仕事でミスをしました、マル。
あら、終わっちゃった。グルグルしません。
空白には何もなし。
この状態が、あるがままを素直に見ているという状態です。

では、再び意味づけと解釈と連想なしで、
この空白に、自由に何が浮かぶのか感じてみましょう。

くやしいと本音がポロリと出てきて、悲しくなってわあわあ泣いて、
ああ、悲しかったんだ私は。そう気づくかもしれない。
「どうしたら今度はうまくいくのかな?」と心に浮かんだとしたら、
次の企画をはじめたり、本屋でふいに手にとった本をなにげなくめくったら、
そのページにこれ!ということが書いてあるのをみつけたり、

仕事をを辞めようと浮んだとしても、グルグルのループの渦中のそれとは違って、
ほんとうにやりたかった仕事をしたいとか、自分の願いに素直になったから。
その素直な願いを、素直にありのまま上司に伝えたら、
配属が変わって辞めなくても済んでしまった、とか。

どこか穏やかなパワーが内側から柔らかくほんわかと。
心にギアが入っている感じ。手足がスムーズな感覚。
現実は一緒なのに、こんなに差がありますね。

禅の瞑想は、心を客観視する力を高めて、
現実と思考の違いを見極めるレッスンです。

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