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国府宮はだか祭

節分の今日、愛知は稲沢の「国府宮はだか祭」が三年ぶりに開催されました。
接種3回とマスク着用が参加の条件だったけど、
裸男のほとんどが素顔だった!
おー!こうでなくちゃ!
よかったよかった。うれしい。
しかし、接種が参加の条件なのは酷いなぁ。神様は差別しないよ。

国府宮はだか祭は、1200年続く尾張名古屋の奇祭。
神男に触ると厄が落ちるとされ、
数千人の男たちが神男めがけて押し合い圧(へ)し合いの揉みあいになるんだけど、
水をかけられた裸男たちからモウモウと立ち上がる湯気は、冬を吹き飛ばし春を呼び込む。

関係ないけど、
私は稲沢のとなりの一宮に住んでいたことがあって、
会社で仕事してたら、フンドシ姿の裸男がゾロゾロ歩いているのが窓から見えて、
ここから裸!?」と最初はびっくりしたなぁ。
今年はいつもの人数より少な目だったようだけど、三年ぶりに祭が復活してよかった。
しかもマスクルールをぶっちぎり、ほとんどの裸男が素顔だったのは本当に素晴らしい。
男の人がマスクを外さないと、女の人と子どもは安心してマスクを外せないのです。
裸男の皆さん、ありがとう。
揉みあってる祭のニュース映像を見て、ツイッターでは喜びの声がいっぱいですよ!

「素敵!かっこ良すぎる!」
「これが人間だよね、みなさん生き生きしてる」
「見ていて清々しい」
「大昔からこうやって集団免疫を作ってきたんだろうね」
「素晴らしい、このまま国会議事堂まで乗り込んでくれ」
「生きてますねー!」
「うわぁ…これはコロナ茶番始まって今までで1なくらい嬉しいニュース!
風向きは自分達で変えるんだ!!」
「卒業式も素顔でしょ!
「国民は目覚めてる」
「愛知いいぞ!!」
「なんだろう…なんか見てるだけで
元気がでて安心する。
人間の活気を久しぶりに見ました。」
「コレでいいんです!!
国民側はコレが正解の態度。
世界中の民がこうやって茶番を終わらせてるんです。
あとは日本だけ。やるのは一人ひとり。
愛を持ってやりましょう。」
「その調子!どんどん後へ続けー」
「愛知県稲沢市、覚醒(‘ω’`」
「すーごーい!真剣にすごい盛り上がっていますね。祭りはこうでなくっちゃ」
「良かった!これ、すっごい気になってたぁー!!」
喜びの声がいっぱいだ。読んでいてなんか泣きそうになっちゃう。

私は目が見えないので、
自分が記憶してる祭の映像を思いだしてるのだけれども、
このパワー、この生命のエネルギーに勝る免疫力ってないと思うよ。
(人のかたまりの物語をとりもどそう)

さようなら高橋幸宏さん

嘘であってほしかったけど、本当だった。
私のいちばん好きなドラマーはユキヒロさんで、
YMOは(アッコちゃんのアルバムも)ユキヒロさんのドラムをメインに聴いていた。
ユキヒロさんつながりでサンディー、ムーンライダーズ、高野寛を好きになった。

YMOの三人の誰かがいなくなってしまう日が来るなんて思ってもみなかった。
それに、その日が来て語りあえるであろうはずの
YMO好きの親友も故人になっているなんて思ってもみなかった。
まだ信じられないけど、
何日かしたら、追悼番組とか聴いたら実感するのかなぁ。。。

佐野元春になれなくて

しまった。見逃した。
いつもはパスしてた紅白だけど、
佐野元春が出るので楽しみにしていたのに何てことだ。
でも、桑田氏の企画の中の一人だったようなので、まぁいいか。

佐野元春の曲をはじめて聴いたのは中学生の時だった。
クラスメイトにすごい美人さんがいて、よくレコードを貸してくれた。
大瀧詠一、大瀧さんのナイアガラトライアングル、そして佐野元春も。
その美人さんはテストで満点を取るような頭のいい子で、とても大人びていた。
一方私は見た目がおサルみたいな、
授業中に教科書にパラパラ漫画を描くようなアホの子で、
なんで仲良くなったのかが不思議なんだけど、
「これいいね」という心の琴線が同じだったのが理由かもしれない。
教室や廊下の端っこで、他の子が聞いても分からない話をしていた。
とにかく私たちは少数派だった。
でも、今の世界や日本のコロナ/ワクチン問題を思うと、
私は自分が多数派で安心するような子じゃなくて良かったと思う。
いや、
多数派で安心できない子だったから佐野さんの作品が好きになったのかもしれない。

佐野さんについて話を戻すと、
私は佐野さんはロック界の詩人だと思っている。
散文詩のような歌詞が多いのだけれども、
「情けない週末」の歌詞とかね、
何手ことない言葉の連続なのに、まるで映画のシーンを観てるみたい。
佐野さんの言葉はテンポがあって、ビートをのせるだけでロックになる。

佐野さんがDJしてたラジオや、文章やインタビューは大好きだった。
あの日本語と英語がチャンポンな語り口と、
クスッとさせる小さなジョークに、気の利いた例え話。
タフでクールでヒューマンタッチ(←「ハッピーマン」より)
は永らく私の理想とするところ。
かっこいい大人って、こういう人なんだ。
佐野さんが影響を受けたランボーやバロウズやサリンジャーを読んでみたものの
「…よく分かんない」な私だったけど、
本気で佐野元春になりたい(文体とか語り口とかセンスとか)と思っていた。
でも、すぐにあきらめた。この人はなりたくてなれるもんではない転載だもん。
私は文章が下手っぴだし、
赤いネルシャツも彼ほど似合わない。
じゃあ、ガラスのジェネレーションの歌詞で
「つまらない大人にはなりたくない」ってあるから、
せめて「つまらなくない大人になろう」、と誓ったのでした。
(今日は成人の日なのね。
「ポーラスター」と「約束の橋(ライブ)」を贈ります。)

佐野元春 & THE COYOTE BAND「ホ゜ーラスタア」(HDフルバージョン) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=EU0Qj_jAXeo

約束の橋 – 佐野元春&THE COYOTE GRAND ROCKSTRA (DaisyMusic Official) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=QrRJtzzoGdI

「ポーラスター」作詞・作曲 佐野元春

その心の糸を張り替えて
新しい歌を今、奏でよう
ふたり 嵐の中で精一杯
でも なんとかやっていけるだろう

ときどき夜空を見上げてごらん
いっぱい星が君を照らしているよ
あの星の瞬きを胸に思えば
ひとの営みは小さいよ

ほら、見上げてごらん
冬の星空
あれはポーラスタア
二人の行方 見守るように
瞬きを繰り返している

どんなに求めたって
つかめないものある
心のトゲを抜きさって
その涙をぬぐうのさ

いい時も そうでない時も
時の運河を渡ろう
あるべき理由で あるべき場所に
たどり着くまで

ほら、見上げてごらん
冬の星座
あれはポーラスタア
二人の行方 見守るように
瞬きを繰り返している

その心の過去にとらわれて
未来を消さないで
いつだって君の好きなように
命燃やせばいい

太陽が眠っている
陽の射す丘のその陰で
真実はきっと
君がほしいとき
いつもそこにあるよ

ほら、見上げてごらん
冬の星空
あれはポーラスタア
二人の行方 見守るように
瞬きを繰り返している

いつの日かそっと
結ばれてゆくふたりさ
そのうちだれもが気づくだろう
祝福の瞬間
世界中

その心の糸を張り替えて
今から静かに支度しておこう
その日が来たら
何もかも
すべてうまく動きだすように

ほら、見上げてごらん
冬の星空
あれはポーラスタア
二人の行方 見守るように
瞬きを繰り返している

ほら、見上げてごらん
冬の星空
あれはポーラスタア
二人の行方 見守るように
瞬きを繰り返している

「約束の橋」作詞・作曲・編曲 佐野元春
君は行く 奪われた暗闇の中に とまどいながら
君は行く ひび割れたまぼろしの中で いらだちながら
いつか孔雀のように 風に翼を広げて
西の果てから 東の果てまで 休みもなく 車を走らせてゆく

君は踊る 閉じたバラのつぼみの前で 背伸びしながら
君は踊る くるおしくミツバチの群れを すり抜けながら
いつか燕のように 風に翼を広げて
街の果てから 森の果てまで 振り向きもせず 車を走らせてゆく

今までの君はまちがいじゃない
君のためなら 七色の橋を作り 河を渡ろう

君は唄う あわただしげな街の中を かたむきながら
君は唄う 焦げた胸のありのままに ためらいながら
虹の橋のたもとで 河の流れを見つめて
月の岸辺から 燃える砂漠まで 終わりのない夜を くぐり抜けてゆく

今までの君はまちがいじゃない 君のためなら橋を架けよう
これからの君はまちがいじゃない 君のためなら河を渡ろう

神戸新聞より「遺作が語る豊かな感性 56歳で病死した女性写真家、小野高同級生らが遺作展」

写真家・佐藤加奈さんの遺作展の記事が神戸新聞に掲載されました。
以下天才させていただきました。
***ここから転載

「遺作が語る豊かな感性 56歳で病死した女性写真家、小野高同級生らが遺作展」

佐藤さんの遺作展を企画した小野高校の同級生ら=小野市役所

 小野高校(兵庫県小野市西本町)出身の写真家で、
2019年7月に卵巣がんで、56歳で早逝した
佐藤加奈さんの遺作展「彼女の観ていた世界」が、
市役所ウエルカムギャラリー(同市中島町)で開かれている。
才能にあふれた佐藤さんの作品を知ってもらおうと、小野高の同級生らが企画。
さまざまな仕事に就いている同期生の表情を写したシリーズや、
動植物や町並みなどを独自の感性で切り取った約40点が並ぶ。
23日まで。(杉山雅崇)

***転載ここまで

「写真家・佐藤加奈遺作展 彼女の観ていた世界」

「私、地球に観光に来たんじゃないかな」と彼女は言った。
宇宙船の窓の外の地球をワクワクしながら眺めた記憶があるの、と。
美しい自然を見たり美味しいものを食べたりするのが観光だけど、
たしかに彼女は旅が好きで、美しいものと美味しいものも好きだった。
旅人が現地の人が気づかない土地の魅力を見出するように、
彼女は地球人の私に美しさや美味しさを教えてくれた。
本質的な美しさや、素材のもつ美味しさを、
彼女は最も大切にしていたのだけれども、
その視点は人にも向けられていたと思う。
彼女がポートレートを撮りだした頃には、私は視力をなくしたので、
ポートレートの作品群は見ていないのだけれども、
いつも撮影時の話を電話で聞かせてくれていた。
皆なにかしらドラマがあって、
ほんと、ドラマにならない人生なんてないのだ。

人生は旅のようなものだと言う。
そういえば、観光って光を観るって書くわね。
素晴らしいもの、美しいもの、光あるものを見つけにやって来たのは、
誰もが皆、おなじなのだと思う。

***

佐藤加奈さんの高校同窓生の皆さんによって開催された展覧会です。
私も先日見にいきましたが、とても素敵な遺作展でした。
以下は実行委員会の案内文を転載させていただきます。

「写真家・佐藤加奈遺作展 彼女の観ていた世界」

会場:兵庫県小野市役所一階ウエルカムギャラリー
日時:2022年12月10日~23日 9時~17時

私たちの仲間、佐藤加奈が56歳で亡くなった。
非常に残念でならない。
彼女はフォトグラファーとして活躍を始め
歳若くして当確を現わしてきた矢先の死だった。
その才能を惜しみ、ここに遺作展を開催し、
彼女の観ていた世界を追体験しようと思った。
佐藤加奈遺作展 実行委員会

***ここまで

「無人島レコード」レコード・コレクターズ増刊

無人島に一枚だけレコードを持っていけるとしたら何を選ぶか。
そんなお題の本(ムック)が、「無人島レコード」。
「3度の飯よりレコが好き」な、
音楽家、ミュージシャンや作家など錚々たる面々が、
「一枚だなんて無茶な!」と言いながらも選んだ理由と愛を語るのが楽しかった。

無人島に行くのなら
レコードよりもナイフを一本持っていくとか、
彼氏や彼女を連れて行くとか、
電源はあるのか、とか余計なことを考える凡人は、この本の中にはいない。
私はと言うと、先に書いた「ナイフを持っていく」派。
無人島というシチュエーションが、元キャンパーの私を本気にさせるからであって、
他の設定だったらすっごく悩むと思う。
昔、ビデオデッキの故障で、
エジェクトボタンを押してもビデオテープが出てこなくなり、
入っていたアダルトビデオしか再生できなくなった人の話を聞いて
気の毒と思いながらも大笑いしたことがあったけど、
再生デッキやターンテーブルの不具合で、この一枚しか聴くことができない設定はどうだ。
私は普段の生活では音楽を聴きたいけど、
無人島だったら、波の音や鳥や虫の声を聴いていたい。

…いやいやいや、こんなゴタゴタ言ってないで、
「無人島に持って行きたいくらい大好きな」レコードはどれか?なんだけど、
私でさえ一枚だけなんて選べないと思うのだから、
大瀧詠一さん、細野晴臣さん、小西康陽さん等、
とてつもない音楽の巨匠の方々が三日寝ないで選んだ一枚は興味不快。
しかし、レコード自体を選ばなかった人が一人いた。
大瀧詠一さんは、「1962年から66年までの米ビルボードトップチャートのリスト」だった。
理由は、「曲名と歌手のリストさえあれば脳内で再生できるから」。
反則じゃん!と私も誰しも思ったに違いないが、
たしかに本当に大好きなレコードって、脳内で曲順通りに再生できる。

だから本当はレコードそのものというよりは、
そのレコードを聴いていた頃の思い出とかエピソードが、
無人島での困難や孤独に負けない心の支えになってるとしたら…。

まぁ、一枚に選べないんだけど、
何度も音楽に助けられた身としては、
やっぱり持って行きたい。無人島だろうが荒野だろうが。

「レコード・コレクターズ増刊 無人島レコード」1と2
能地 祐子(編集)

君は天然色

りんごの季節になると大瀧詠一を思い出す。
大瀧さんは解離性動脈瘤で急死されたのだけれども、
第一報は「りんごを喉に詰まらせて急死」だったのだ。
実際は、
仕事を終えて帰宅した大瀧さんのために、
奥様がりんごの皮をむいていたら、
ママありがとう と大きな声がして、ハッとしてふりかえったら、
椅子に座ったまま既に亡くなっていたそうだ。
なので、りんごを喉に詰まらせたのが死因ではないのだけれども、
突然訪れた最後の言葉は奥様への感謝だったというのが、
皮をむいたりんごの瑞々しさとセットになって、
なんか、もうね、キュンとなっちゃう。
私は食べると鼻の頭に汗をかくような、
きゅんと甘酸っぱいりんごが好きだからというのもあるけどね。
思い出は甘酸っぱいなんて言ったりするし、
甘酸っぱさはいろいろ思いださせる何かがあるのかもしれない。
しかし、大瀧さん、最後までなんて格好いいんだろう。

私の好きな大瀧さんのエピソードは、「君は天然色」の誕生秘話。
名盤「ロングバケーション」は盟友・松本隆さんが作詞を手掛けているのだが、
リリース直前に松本さんの妹さんが若くして亡くなってしまう。
妹さんは生まれつき病弱で、
松本さんは妹の分のランドセルも背負って小学校へ通ったという。
そんな妹思いだった松本さんは、妹さんを失ったショックで、
街の景色がモノクロ写真のように見えたという。
もう詩は書けない。他の誰かを探してくれと申し出た松本さんに、
大瀧さんは「君の詩じゃないと駄目なんだ。半年でも一年でも待ってるから」と言って、
レコーディングもリリースも延期して、何も言わず待ってくれたそうだ。
アルバムのオープニングを飾る「君は天然色」は、
どうしようもないくらいキラキラしてカラフルな極上のポップソングだ。
この曲が悲しいくらいに明るくてまぶしい理由は、
松本さんの失意から再生への道のりと、
大瀧さんの祈りや友情がベースカラーになっているからだろう。
いつまでも瑞々しくて甘酸っぱい気持ちになる歌。やっぱり名曲。
(そういえば、大瀧さんは岩手のお生まれだった。岩手もりんごの名産地なのよ)

「君は天然色」 作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一

くちびるつんと尖らせて
何かたくらむ表情は
別れの気配をポケットに匿していたから

机の端のポラロイド
写真に話しかけてたら
過ぎ去った過去(とき)しゃくだけど今より眩しい

想い出はモノクローム 色を点(つ)けてくれ
もう一度そばに来て はなやいで
美(うるわ)しの Color Girl

夜明けまで長電話して 受話器持つ手がしびれたね
耳もとに触れたささやきは 今も忘れない

想い出はモノクローム 色を点けてくれ
もう一度そばに来て はなやいで
美しの Color Girl

開いた雑誌(ほん)を顔に乗せ
一人うとうと眠るのさ
今夢まくらに 君と会うトキメキを願う

渚を滑るディンギーで
手を振る君の小指から
流れ出す虹の幻で 空を染めてくれ

想い出はモノクローム 色を点けてくれ
もう一度そばに来て はなやいで
美しの Color Girl

[Official] 大滝詠一「君は天然色」Music Video (40th Anniversary Version) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=L-hyY-1luHs

秋の夜長の「長い」歌

10年くらい前、
NHK-FMで「秋の夜長の長い歌」という深夜帯のプログラムがあって、
普段はフルでオンエアされにくい尺が長い歌を、
フルでかけてしまうというナイスな企画だったのだけれども、
ほんとに長い歌ばっかりだった。
一曲が平気で10分以上あったり、
イントロがめちゃ長くて歌が最後にちょろっととか、
パーソナリティがその歌の何が長くて、
どうオンエアに向かないかの解説も面白くて、
「ああ、確かにこれはラジオでかからないや」と、
私は夜中にクスクス笑いながら聴いていた。
プログレはやたら長い曲が多い、というのも再認識したなぁ。

ここからは私の「長い」歌の話。
長いと言っても、歌の長さではなくて、
「おもいだすまでが長かった」歌のことだ。

グラフィックデザインの専門学校生だった頃だったと思う。
すごく好きなアルバムがあって、
よくカセットウォークマンで聴いていたんだけど、
今までバンドの名前もアルバムタイトルも思い出せないでいた。
自分で買ったアルバムだったか、人に借りたかレンタルしたかも定かでない。
専門学校の友達で洋楽好きの子がいて、
その子に貸してもらったような気もするけど、どうだったか。
もう、その子とは長いあいだ音信不通で連絡先が分からないので、
半ばあきらめかけていたのでした。

そのバンドとアルバムの手がかりはというと、
たぶんイギリスのバンド
サウンドはエスニック風(ジプシー系?)
レコジャケは「帽子を被った髭の大男と、美女と、小悪魔風の女性」
バンド名が長い
…以上。
探偵ナイトスクープだったら見つけてくれるかもしれないけど、
手がかりがこれではアタシには無理だったのだ。

あー、すっごい好きなアルバムだったのに。
バンドの名前やアルバムタイトルが重要ではなくて、
純粋に曲が気に入っていたのだろう。
いや、
バンド名もアルバムタイトルも書きうつしてなかったんじゃないか?
あのカセットの用紙の限られたスペースに、
長いバンド名とタイトルをつめこんで書くのは難しい。
曲のタイトルを書きはじめたらスペースが足りなくて、
枠に入れようとすると最後の方がすっごい小さい字になっちゃったり。
面倒なので書きうつさなかったのだろう。
単に英語が苦手だから憶えてなかったとか?

しかし、聴きたいのに聴けないとなると、
ますます聴きたくなるわけで、
会いたいのに会えなくて、
ますます会いたくなる心理に似ていると思う。
寒くなると人恋しくなるように、音楽も恋しくなるのだろう。
そういえば、秋の夜にぴったりなアルバムだったような気がするんだけど、
だから余計に秋の夜に聴きたくなるのかなぁ…。

…と言うことなんですが、
この秋、ついに判明したのです!
きっかけはエリザベス女王の死去。
ミュージシャンがSNSで追悼のコメントを投稿する中に、
シンガーソングライターのスティービー・ニックスの名前があって、
うわぁ、この人がいたバンド!と、彼女がいたバンドを検索してみたら
3秒かからずに出てきた結果は、「フリートウッド・マック」!
そうだったそうだった!フリートウッド・マックだ!
よかったよかった。ところで、私が聴いていたのは、どのアルバムなのかな?
え?バンド結成50年?!
これまでリリースしたアルバムがどれだけあるんだろうか。。。
とりあえず70年代からのアルバムを検索して曲名をリストアップして、
youtubeで古い順に聴いてみた。
ようやく1987年リリースの「タンゴ・イン・ザ・ナイト」だと判明したのでした…。
…はぁー、長かった。

ちなみに、タンゴ・イン・ザ・ナイトは世界的に大ヒットしたアルバムだそうで、
だから私の耳にも届いたのだけれども、
フリートウッド・マックのコアなファンには不評だったそうな。
でも私は大好き(というか、これしか知らない)
久しぶりに聴いたら、やっぱり良い曲いっぱい。なつかしい。
フリートウッド・マックには、男1人女2人のソングライターがいて、
ダミ声の歌姫スティービー・ニックスもそのひとりなんだけど、
各々が作った曲を自らがリードボーカルを務めるスタイルだそうで、
3人全員がヒットチャートに曲を送り出しているという、すごいバンドだったのか。
当時は知らなかったけど、ネットも携帯もない時代だからねぇ。
30年前は情報の量も伝わるスピードも全然だったけど、
一枚のアルバムを何度も聴き込むことのできた幸せな時代だったと思う。

ところで私の記憶力の検証だけど、
フリートウッド・マックって、バンド名がまあまあ長いし、
タンゴというワードが入ってジプシーな感じも遠からずで、アタシの記憶は正しかった(ちょっとだけ)。
しかも、「タンゴ・イン・ザ・ナイト」ですよ。
やっぱり夜にぴったりなアルバムだったではないですか!
(レコジャケのデザイン「帽子を被った髭の大男と美女と小悪魔風の女性」は、
当たってるかどうか誰かおしえて~)

↓リードボーカルはリンジー(男性)
Fleetwood Mac – Big Love (Official Music Video) – YouTube | Fleetwood mac, Big love, Fleetwood

https://co.pinterest.com/pin/fleetwood-mac-big-love-official-music-video-you

tube–690106342878376166/

↓リードボーカルはスティービー・ニックス(ダミ声かっこいい)
Fleetwood Mac – Seven Wonders (Official Music Video) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=9b4F_ppjnKU

↓リードボーカルはクリスティン(清楚なお声)
Fleetwood Mac – Everywhere (Official Music Video) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=YF1R0hc5Q2I

↓リードボーカルはクリスティン(よい曲)
Fleetwood Mac – Little Lies (Official Music Video) – YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=uCGD9dT12C0

「神の遺伝子」VMAT2遺伝子

VMAT2と言う遺伝子があって、
セロトニンやアドレナリンなど脳内ホルモンの伝達に関係しているんだけど、
このVMAT2遺伝子は別名「神の遺伝子」とも呼ばれている。

神の遺伝子だなんてあやしい!と思われるかもしれないけど、
「神様はいると思っている」とか、
精神世界やスピリチュアルなことに魅力を感じるとか、
魂の成長や精神性の追求が人生の目的だと思っている等
宗教的なことに興味があったり、心の基盤にしている人は
このVMAT2遺伝子が活性化しているという。

私はたぶんこの遺伝子が働いているタイプだと思う。
特定の宗教には入っていないけど、神様の存在を信じているし、
自分のメインは魂で、肉体はその乗り物くらいに思っている。
乗り物くらいと思ってるけど、神様からの預かりものなので、粗末にはできない。
まぁ、今回の「乗り物」は目が途中で故障しちゃうんだけど、
これまでのいくつかの自分の前世では、
(他人の前世は分からないが自分のはなんとなく分かる。越智先生の前世療法を受けたことも。)
健康で子沢山でグッドルッキンで何も問題ない有料な乗り物を乗り継いできたから、
今回はさほど健康でもなく独身で見た目もアレという、
人生チャレンジャー号を選んだような気も…。

話を「神野遺伝子」と呼ばれるVMAT2遺伝子に戻すと、
宗教的、霊的な文章を読むと、
快くて脳の特定の部位がバァーっと反応する人(私だ)と、
その脳の部位が反応せず、反対に不快と脳が反応する人といて、
この違いは何だろうかという研究で、
VMAT2遺伝子が活性化しているかいないかだと分かったのだ。
この遺伝子が活性化している人の脳は宗教的脳構造をしていて、
抑制させると時間の経過とともに非宗教的脳構造になるのだ。
VMAT2遺伝子は、脳内ホルモンの調節にも関わるので、気分や感情も影響してくる。
沖縄で言うところの「マブイが落ちた」になっちゃうことも。
マブイとは琉球の方言で魂のことね。

実は、このVMAT2遺伝子を強制的に抑制する計画が実際にあって、
コロナワクチンもその一つであると、内部者が告発している。
神を恐れない悪い人たちがいて、
民衆から神とのつながりを絶ちたくて絶ちたくて、あれこれやってるけど、
そのくらい生身の魂のある人間が彼らにとって脅威なのだと思う。
だって、魂は自由で、滅びないからねぇ~。
(燃える闘魂は死なず。アントニオ猪木さんのご冥福をお祈りします。)

8月6日

姉と私が読書好きになったのは、
親が幼い私たちを町の図書館によく連れて行ってくれたからだろう。
小学生になってからは、好きな本を自分で選んで借りるようになるのだが、
夏が近づくと、町の図書館や学校の図書館に戦争の本のコーナーが出来るので、
私は原爆の本や写真集を借りては読んでいだ。
焦げた死体
皮膚が垂れ下がっている人
ぐにゃりと曲がった建物の鉄骨
人影の石
キノコ雲
今でも不思議なのは、
当時の私は、何かを誰かを探すかのように、
それらの原爆の本や写真集を食い入るように読んでいたこと。
自分や知り合いの痕跡がありはしないかという感覚。
私の親はともに宮城蔵王の出身だし、
もちろん私は、広島と長崎には縁も所縁もない。
中高生になると他に興味が移ったのか、
いよいよ怖ろしく感じるようになったのか、
原爆の本や写真集を借りて読むことはなくなった。

今から何年か前にふと思って、
「原爆の特許を持っている人は誰なのかな?」と、調べてみたのだが、
その人物の名前に不思議と驚きはなかった。
いや、私は全く知らなかったから驚いたんだけど、
どこか「やっぱりそうだった」と、ホッとしたというか、
長い夏休みの宿題がやっと終わったような気がした。
(77年目の夏)